75年以降にNHKFMで放送された
日本音楽コンクール声楽部門
91年音楽コンクール声楽部門本選会(アリア) 出演者と放送曲目
3位 Bs 妻屋 秀和 「一人寂しく眠ろう」 2位 Sp 吉田 美夏 「楽しい思い出はどこに」
「清らかな女神よ」1位 Ms 重松 みか 「むごい運命よ」 アルジェ
「悲しみと涙のうちに生まれ」
93年音楽コンクール声楽部門本選会(アリア) 出演者と放送曲目
3位 Bs 久保田 真澄 「カタログの歌」
「一人寂しく眠ろう」2位 Ms 菅 有美子 「お願い、涙を流させて」
「森よさようなら」 チャイコ、オルレアン1位 Sp 小渡 恵利子 「柳の歌〜アヴェマリア」
「歌に生き恋に生き」入選 Sp 河野 明子 「宝石の歌」 入選 Sp 松田 昌恵 「私は神の卑しい僕です」 入選 Sp 尾上 理香 「復讐の心は地獄のように胸に燃え」 入選 Bs 志村 文彦 「一人寂しく眠ろう」
94年音楽コンクール声楽部門本選会(歌曲) 出演者と放送曲目
入選 Bs 佐藤 泰弘 「歳とった下士官」(ダルゴムイシスキー)「くるおしい夜」(チャイコフスキー) 入選 Br 成瀬 当正 「彼女の婚礼の日は」「朝の野辺を歩けば」(さすらう若者の歌) 入選 Sp 森 麻季 「月」(マスカーニ)「美しい鳥かごの外へ」(カセルラ) 入選 Br 青戸 知 「アマリリ美わし」「彼女の婚礼の日は」 入選 Sp 西 由起子 「期待」(シェーンベルク)「ほんねん」(三善晃) 入選 Br 藤村 匡人 「全ては眠り」(ヴォルフ)「孤独な女」「五月の歌」(プフィッツナー) 3位 Br 浦野 智行 「舞踏会のざわめきの中で」「眠れ悲しむ友よ」
「ドンファンのセレナーデ」「木兎」2位 Sp 松下 悦子 「サルビア」(中田)「新しい恋」(ヴォルフ)「ロズモンドの屋敷」(デュパルク)
「ピエロ」(ドヴィッシー)「セレナード」(R.シュトラウス)1位 Ms 栗林 朋子 「落ち葉」(橋本)「4つの歌」全曲(シェーンベルク)
96年音楽コンクール声楽部門本選会と二次予選(歌曲) 出演者と放送曲目
T 井上 幸一 ↓ 本選会、二次予選 → 乙女よ、もう私のために歌うな」
(ラフマニノフ)入選 Br 田代 和久 「木兎」「墓地で」 「悲しみのゆりかごよ」
(シューマン、OP24−5)入選 Sp 斉藤 三和子 「舞」(橋本) 「夜に」(R.シュトラウス) 入選 Br 谷口 伸 「ねずみをとる男」(ヴォルフ)
「五月」(平井)「森のかたらい」
(シューマン、OP39−3)入選 Sp 服部 麻美 「もし私が知っていたら」
(チャイコフスキー)「私は野の草ではなかったか」
(チャイコフスキー)入選 Br 吉原 輝 「アトラス」「雨」(畑中) 「朝明け」(團) 入選 Sp 神尾 志保 「こもり歌」(R.シュトラウス) 2位 Sp 森 麻季 「からたちの花」
「心安らかに」(R.シュトラウス)2位 Br 浦野 智行 「子守唄」「セレナード」「神学生」
(ムソルグスキー)
「死んだ少女」(ヒメット)「黄金色の畑の上に」
(チャイコフスキー)1位 Sp 森川 栄子 「海ほうずきと少年」(中田)
「レディー・ラザルス」(ライマン)「メルズ・イーネへの追作・その2」
(ライマン)森川の「レディー・ラザルス」は、無伴奏の超絶技巧現代曲。それをこれだけ歌われては、審査員も一位を付けないわけにはいかない、という感じ。
再三挑戦の浦野も、納得せざるを得ない!?。
97年音楽コンクール声楽部門(アリア) 二次予選男声の出演者と放送曲目
Bs 若林 勉 「年をとるってのは何だ」 ムツェンスク郡のマクベス夫人 本選出場 Br 谷 友博 「あいつは刀で」 Br 泉 良平 「哀れみも誉れも愛も」 本選出場 Br 清水 良一 「終わりの日は来た」 本選出場 Br 井原 秀人 「無慈悲な神の命ずるままに」 T 井上 幸一 「私の恋人よ」 道楽物の成り行き T 岡本 泰寛 「恋人をなぐさめて」 T 佐藤 敦 「ああ、父の手は」 Sp 林 正子 「エルナーニよ、一緒に逃げて」 99年には断トツの1位になった谷、この直後「金閣寺」でブレークした井原、
数ヶ月前に藤沢のコンクールでは1位になっていた林の3人が二次落ち!。
特に井原と林は、放送された部分を聴く限りでは、本選進出者に劣るようには
思えない。この三人は史上最強の二次落ち軍団と言っても良いのではないか。
97年音楽コンクール声楽部門本選会(アリア) 出演者と放送曲目
入選 Sp 蔵野 蘭子 「静かな夜」 入選 Sp 基村 昌代 「私の最後の願い」 2位 Sp 青盛 のぼる 「恋はばら色の翼に乗って」 2位 Br 清水 良一 「夢かまことか」 3位 Bs 若林 勉 「月は高く」 アレコ 入選 Sp 福田 玲子 「復讐の心は地獄のように胸に燃え」 3位 Br 泉 良平 「国を裏切るもの」
98年音楽コンクール声楽部門本選会(歌曲) 出演者と放送曲目()
FM ETV 入選 Br 安藤 常光 「しばしば私は考える」
「我が魂は深く感じる」「生ある物はすべて滅びる」
3曲ともヴォルフ入選 Sp 山本 奈緒子 「春」「聖歌」 「冬」 3曲ともアージェント 入選 Sp 山本 香代 「単調さ」「セレナード」
R.シュトラウス「単調さ」 3位 Br 萩原 次巳 「木兎」、「語らぬ愛」
「慰めはどこに」
「ねずみをとる男」「ねずみをとる男」
3曲ともヴォルフ入選 Sp 斉藤 紀子 「さくら横ちょう」(中田) 入選 Sp 砂川 涼子 「恋人よさようなら」
R.シュトラウス「恋人よさようなら」 3位 Sp 悦田 比呂子 「ロズモンドの屋敷」 デュパルク 1位 Bs 若林 勉 「しばしば私は考える」
「我が魂は深く感じる」「語らぬ愛」「船乗りの別れ」
2曲ともヴォルフ、「木兎」2位 Sp 西 由起子 「葦の歌」(ベルク)、「白く」(三善)
99年音楽コンクール声楽部門(アリア)
二次予選男声と本選出場女声の出演者と放送曲目
Sp 砂川 涼子 「あの人はまだ帰ってこない」 ヴェルディ海賊 本選出場 Sp 増田 のり子 「さあ、早くここに」 ウィンザーの陽気な女房たち 本選出場 Sp 福田 玲子 「麗しい光りが」 本選出場 T 樋口 達哉 「星は光りぬ」 T 村上 敏明 「野から牧場から」 T 渡辺 公威 「頬の涙が」 Br 田代 和久 「哀れみも誉れも愛も」 Br 町 英和 「プロヴァンスの海と陸」 Br 谷 友博 「終わりの日は来た」 本選出場 Br 森口 賢ニ 「私は町の何でも屋」 本選出場 Br 小林 由樹 「激しい苦しみ」(ルチア) 本選出場 村上は放送された曲を聴く限りでは、谷以外の本選出場者に劣るようには思えない。
それ以外の曲で失敗していたのだろうか?。
逆に樋口はかなり冴えない出来だったのだが、体調不充分だったようである。
田代は96年歌曲部門で入選しており、その後生で聴いてなかなか良かった覚えのある人なのだが、ヴェルディを歌うと声の不足が歴然としてしまうように思われる。
99年音楽コンクール声楽部門本選会(アリア) 出演者と放送曲目
入選 Br 森口 賢ニ 「激しい苦しみ」 2位 Sp 福田 玲子 「今の歌声は」
「遊びの仲間に入れて下さい」入選 Sp 増田 のり子 「トムからは何の便りもない」 道楽者のなりゆき 入選 Br 小林 由樹 「はかないまぼろし」 エロディアード 3位 Sp 砂川 涼子 「柳の木の下にたたずんで」」 ロッシーニ、オテロ
「私は彼が瀕死の重傷を負っている夢を見た」 ベッリーニ、海賊1位 Br 谷 友博 「夢かまことか」
「門出を前に」
2000年音楽コンクール声楽部門(歌曲)二次予選
男声と本選出場(+珍しい曲)女声の出演者と放送曲目
Sp 岩崎 由美恵 「ウィーンの印象」(ドニゼッティ) Sp 山田 英津子 「うぐいす」(早坂 文雄) Sp 増田 のり子 「胡蝶花に寄せて」(小林 秀雄) 本選出場 Ms 増田 弥生 「興奮する者たち」(シェーンベルク) Ms 紙谷 弘子 「からす」(中田 喜直) Ms 福原 寿美枝 「魔王」(シューベルト) 本選出場 Br 根岸 一郎 「地獄の港」(ソーゲ) Br 星野 光則 「世を逃れて」(ヴォルフ) Br 宮本 益光 「何故そのように暗いまなざしで」(マーラー) 本選出場 Br 成田 博之 「昔トゥーレに一人の王がいた」(リスト) 本選出場 Br 安藤 常光 「海を行くオーディン」(ヴォルフ) 本選出場 Br 浅井 隆仁 「なんと不幸な私」(R.シュトラウス) 本選出場 Br 小玉 晃 「助ける人」(ヴォルフ) 本選出場 Br 小林 由樹 「旅へのいざない」(デュパルク) 本選出場 Br 岡崎 智行 「秋」(フォーレ) Sp 砂川 涼子 「私たちは一緒に読んでいた」(ポンキエッリ) 本選出場 Br 萩原 次巳 「小さな人」(シューベルト) 本選出場 2000年音楽コンクール声楽部門本選会(歌曲)出演者と放送曲目
入選 Br 萩原 次巳 「魔王」、「永遠の愛」(ブラームス) 入選 Br 浅井 隆仁 「彼女の婚礼の日に」「朝の野辺を歩けば」(マーラー) 入選 Ms 福原 寿美枝 「ムーア人の織物」「アストゥリアス地方の歌」「ホタ」(ファリャ) 入選 Br 小玉 晃 「漁師の歌」(シューベルト)、「感謝」(シェーンベルク) 入選 Br 宮本 益光 「木兎」、「たとえ人々や天使の言葉で語っても」
「死よ苦痛な死よ」(ブラームス)入選 Br 小林 由樹 「平和は見出せず」(リスト)、「波と鐘」(デュパルク) 3位 Br 成田 博之 「木兎」、「夜に私は急に立ちあがり」(ブラームス) 3位 Sp 増田 のり子 「白く」(三善晃) 2位 Br 安藤 常光 「コウノトリの使い」「火の騎士」(ヴォルフ)、「きつね」(石桁) 1位 Sp 砂川 涼子 「病める薔薇(そうび)」(山田耕筰)、
「寒々とした光景」「セレナータ」「みみずく」(ザンドナイ)
2001年音楽コンクール声楽部門(アリア)
二次予選男声と本選出場女声の出演者と放送曲目
Sp 山本 美樹 「あたりは沈黙に閉ざされ」 本選出場 T 望月 哲也 「この清らかな住い」 本選出場 Br 村田 孝高 「何もない、静かだ(外套)」 Br 油井 宏隆 「終わりの日は来た」 Br 小林 由樹 「レオノーラよ、私の愛を受けてくれ」 本選出場 Ms 山下 牧子 「恋は野の鳥」 本選出場 Sp 馬原 裕子 「愛の喜びは露と消え」 本選出場 Sp 木下 美穂子 「泣け、泣け、我が目」 本選出場 T 岡本 泰寛 「人知れぬ涙」 T 小貫 岩夫 「燃える心を」 本選出場 T 山田 精一 「春風よ、何故に私を目覚ますのか」 2001年音楽コンクール声楽部門本選会(アリア)出演者と放送曲目
入選 Sp 馬原 裕子 「彼女を愛そう、生涯変わらず」 羊飼いの王様
「その日から」入選 T 小貫 岩夫 「目覚めよ君」
「頬の涙が」入選 Br 小林 由樹 「酒よ、憂さを晴らせ」
「無慈悲な神の命ずるままに」入選 Ms 山下 牧子 「昔、トゥーレの王が」 共に
「燃える心の思いに」 ファウストの劫罰3位 Sp 山本 美樹 「おお花よ、お前に逢えるとは思わなかった」
「遊びの仲間に入れてださい」2位 T 望月 哲也 「永久に君を失えば」
「目覚めよ、君」1位 Sp 木下 美穂子 「泣け泣け、我が目」
「静かな夜」二次での望月は、最高音Cでは上手く行かなかったのだが、それ以外は滑らかな歌い口でなかなか良く、本選では2位ということで、高い音が決まれば良いというものではないことを再認識させられた。
小林は3年連続本選進出だったが、ヴェルディには声が不足な感じで、はっきり言って悪いけど器量的に入選どまりかな、という感じが否めない。それにしても、年齢制限ぎりぎりな
はずの小林が自分の声に合わないとわかっている曲を選ぶとは、アホと言いたい所だが、バリトンにとってのヴェルディの魔力と言うべきなのかもしれない。
2002年音楽コンクール声楽部門本選会(歌曲)出演者と放送曲目
入選 Br 谷口 伸 「密輸入者」(シューマン)、「佃煮の小魚」(中田)、
「船乗りの別れ」(ヴォルフ)入選 T 與儀 巧 「7つの小歌曲」(ペルシコ)より「帆掛け舟」「不在」「最後の歌」「雪の夜」 入選 S 吉田 恭子 「平和は見出せず」(リスト)、「うぐいす」(早坂) 入選 S 飯島 香織 「満ち足りた故に」(ブリテン) 入選 S 市原 愛 「子供とミツバチ」(ヴォルフ)、「愛の讃歌」(R.シュトラウス)、
「3月、花の行列」(湯山)入選 S 山田 英津子 「目覚め」(青島)、「四つのリスペット」(レスピーギ) 3位 S 薗田 真木子 「黒人の歌」(モンサルバッヘ)、
「ピアノの中のキューバ」「ハバネラの調べで」
「ドスが自慢の伊達男」「黒人の子守り歌」「黒人の歌」2位 S 北村 さおり 「野ばら」(シューベルト)、「恋は欺いた」「私を愛してはいない」
「バラの花輪」「15ペニヒで」「お父さんの言う事には」(R.シュトラウス)1位 Ms 増田 弥生 「誰が明かりを消すのだろう」(林)、
「興奮した人々」「思い出」「ジェーン・グレイ」(シェーンベルク)
2003年音楽コンクール声楽部門(アリア)
二次予選男声と本選出場(+珍しい曲)女声の出演者と放送曲目
T 山田 精一 「冷たい手を」 Br 松本 光紘 「私は何処へ行けばよい?」 清教徒 Sp 宮部 小牧 「若者よ恐れるな」 本選出場 Sp 駒井 ゆり子 「女にとって臆病男ほど困ったものはない」
泥棒とオールドミスMs 中島 郁子 「今の歌声は」 本選出場 T 渡辺 公威 「人知れぬ涙」 T 小原 敬楼 「春風よ、何故私を目覚ますのか」 Bs 龍 進一郎 「古い外套よ」 Sp 田中 真理 「そうよ、私はあなたのお姫様よ」
子供と魔法Sp 臼木 あい 「恋の炎」 シャモニーのリンダ 本選出場 Br 伊藤 和広 「ミニーよ、私が家を離れた時」 T 志田 雄啓 「平和が帰ってきた」 イドメネオ Ms 山下 牧子 「エウリディケを失って」 本選出場 Bs 大塚 博章 「幸いあれ、天主様」 メフィストフェレ T 馬場 崇 「遙かな土地を求めよう」
ドン・パスクワーレ本選出場 2003年音楽コンクール声楽部門本選会(アリア)出演者と放送曲目
入選 T 馬場 崇 「この清らかな住い」
「人知れぬ涙」入選 Sp 宮部 小牧 「慕わしい人の名は」
「偉大なる女王様」 ナクソス島のアリアドネ3位 Ms 山下 牧子 「春はめざめて」 サムソンとデリラ
「手紙の歌、ウェルテルよだれが言えましょうか」2位 Ms 中島 郁子 「麗しい光が」
「むごい運命よ」 ドン・カルロ1位 Sp 臼木 あい 「若者よ恐れるな」
「遊びの仲間にいれてください」質感と深みのある中音域と「花から花へ」の最後で上げられる輝かしい高音を併せ持つ
レッジェーロに近いリリコ、という声質は、釜洞裕子、菅英三子、澤畑恵美、佐藤美枝子、
高橋薫子、天羽明恵等が第一線で活躍し、その後も森 麻季、福田玲子、峯島望美、
山口佳子、光岡暁恵等が出て来ている、ソプラノ界で最も競争が激しい声質であり、
日本人女声の体質に合った声質だと思うのだが、今年の第一位、臼木あいは上記の
人達に遠からず仲間入りする事は間違いない素材と思われた。FMで聴いた時には入選の宮部の方が若くて、臼木は26、7才位だろうと思っていたのだが、若干22才の若さだそうである。22才でこれだけ歌え、音色の深みがあるというのは、かなり凄いと思う。