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この本が魅了する!

 

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ドナルド・キーン著、中矢一義訳

「音盤風刺花伝」 77年5月20日 音楽之友社発行 1,200円
「音楽の出会いとよろこび」 80年6月20日 音楽之友社発行 1,800円
「ついさきの歌声は」 81年9月20日 中央公論社発行 1,200円

私にとっての「バイブル」となっている3冊。
キーン氏のアマチュアらしい(→客観性、公平性を持たせる義務がない分自由な)論調は、氏のオペラへの愛情を感じさせる素晴らしいもので、その愛情ゆえに自分と意見が合わない部分でも許せてしまう、というか率直に納得させられてしまいます。

「ついさきの歌声は」の中の「昔の声」の項では、世界中の(当時は)レコードが手に入る日本で、唯一極端に手に入りにくいジャンルが往年の名歌手のSP復刻盤である、と述べてキーン氏が長年親しんできた歌手達を紹介しているのですが、ここで紹介されている歌手達を徐々に聴いてきて、また改めて読んでみると、この歌手もここで紹介されていたのかっ!、というような再発見があり長年楽しんでいます。
その歌手達をご紹介しておくと、ラウリッツ・メルヒオール、エツィオ・ピンツァ、
アレグザンダー・キプニス、アメリタ・ガリ=クルチ、クラウディア・ムツィオ、
ローザ・ポンセル、エリザベート・レットバーグ、カルーソー、ジャック・ウルルス、
フェルナンド・デ・ルチア、ジョン・マコーマック、マッティア・バッティスティーニ、
ルイザ・テトラッツィーニ、フランチェスコ・メルリ、ジーリ、ラウリ=ヴォルピ、
ジョヴァンニ・マルティネッリ、ジュゼッペ・デ・ルーカ、ルイーズ・ホーマー、シャリアピン、
ジョルジュ・ティル、ニノン・ヴァラン、スキーパ、ロスヴェンゲ、マコーマック、
ユッシ・ビョルリンク、そしてこの項の最後の部分を引用しておきたいと思います。

「偉大な歌手というものは、そのひとりひとりが置き換えることのできない存在であり、そのいかなる歌い手の場合も、その特質を味わうには、それと肩を並べる歌い手たち、その歌い手が生まれる前に没した歌い手たちとさえ、並べて聴いてみなければならないものなのだ。カルーソー、ジーリ、シャリアピン、ピンツァ、キプニス、ムツィオ、そしてわたしがこれまで触れなかった数多くの偉大な歌手達が、レコードという形で存在し、新しい世代に発見されるのを待ちかまえているのだ。」


林さんの「本で聴く音楽」



「歌唱芸術」
ロラン・マンシニ著、海老沢敏訳 72年11月9日 白水社発行 350円

この本の「声の分類」「歌唱様式の発展」の項もまた、私にとってバイブル的な存在。
始めて読んだ時には何がなんだかわからなかったはずだが、何度読み返してみても、こんなことも書いてあったのかという発見(忘れていただけ、とも言えるが)がある名著。
挙げているオペラの題、歌手の名前に一般的なイメージより「フランス」物の比率が高いように思いますが、これは著者がフランス人(クセジュ自体フランス発祥だったはず)なので仕方ないでしょう。逆に「白衣の婦人」「ロンジュモーの御者」「鬼のロベール」等、普通のオペラ入門本には載っていないオペラを題だけは知る事が出来た、とも言えるので別にマイナスではなかったと思います。
「声の分類」で挙げられている歌手名も、始めて読んだ時はほとんど知らなかったと思うのですが、その後大半の人を聴いて来た過程で、「声の分類」に対する自分のイメージが出来上がって来たと思います。
声の類型の異常(超越、の方が良いように思うが)という項で、私が興味深く思っている著者の意見があるので紹介しておくと、暗い性格の声で高音の範囲が広い→劇的に優れている声としてマーリア・カラス、マルタ・メードゥル、ルネ・ビアンコ、ヘルゲ・ロスヴェンゲを、非常に明るいが強さを持った声としてマリーア・カニーリア、エベ・スティニャーニ、ホセ・ルッチオーニ、ジュゼッペ・ディ・ステファーノを挙げているのに対し、録音に適したこもった音色に対応する劇的な力を、必ずしも舞台で発揮できない例としてシュザンヌ・ダンコ、マリーオ・デル・モナーコ、ボリス・クリストフを挙げています。こういう考えもあるんですね!?。
この本はかなり版を重ねているようなので、その後改善されているのかもしれませんが、
訳がこなれてなくて読みにくい、というのが唯一最大の欠点です。
これは私だけの意見ではないと思っています。


「オペラとっておきの話」
ヒュー・ヴィッカーズ著、井口由里香訳、72年11月10日、音楽之友社発行、700円


「天井桟敷の人々」
南條年章著、80年5月10日、音楽之友社発行、980円


「ドイツオペラの魅力」
中島悠爾著、81年9月25日、音楽之友社発行、800円


「イタリアに魅せられて」
臼木とし子著、85年6月1日、音楽之友社発行、1,800円


「スカラ座の人」
ビエール・マリア・パオレッティ著、南條年章訳、88年7月20日第2刷、音楽之友社発行、2,000円
                            (初版発行は85年5月10日)

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本間 公 著
「思いっきりオペラ」  94年1月10日第6刷、宝島社発行、2,300円
                (初版発行は93年10月10日)
「この声が魅了する」 94年11月5日、宝島社発行、2,000円


「オペラを知っていますか」
増井敬二著、95年12月10日、音楽之友社発行、2,800円


「オペラ上手なきき方、楽しみ方」
澤木和彦著、96年10月20日第十刷(初版発行は89年3月20日)、音楽之友社発行、980円


「オペラに連れてって」
許光俊著、97年8月1日、青弓社発行、1,600円


「スカラ座の名歌手たち」
レンツォ・アッレーグリ著、小瀬村幸子訳、98年6月30日第8刷、音楽之友社発行、3,500円
                         (初版発行は85年10月20日)


「わが友、すばらしきオペラの芸術家たち」
スカイラー・チェイピン著、藤井留美訳、98年10月1日、フジテレビ出版発行、3,800円

 

「プリマドンナの歴史TU」
水谷彰良著 98年11月5日 東京書籍発行 各3,700円

著者水谷氏のキチXXぶりは、余りにも天晴れです。日本人がこんな本を書くなんて!。
実はこの本、買う気にまではなれなくて図書館で借りて読んだので、自分の備忘録を兼ねて印象に残ったプリマドンナを列記してみたいと思います。(曲名は代表的な創唱曲名)

・最初のプリマドンナ
 ヴィットーリア・アルキレーイ(1150-?) ペーリ「エウリディーチェ」(1600フィレンツェ)

カテリーナ・マルティネッリ(1590-1608) ガリアーノ「ダフネ」(1608マントヴァ)
18才で夭逝し、モンテヴェルディの「愛する女の墓に流す恋人の涙」の詩は、この人に捧げられたものだったそうです。

マリアンナ・ベンティ=ブレガレッリ(1684-1734) サッロ「捨てられたディドーネ」(1724ナポリ)
オペラセリア史上最大の台本作家メタスタージオをオペラの世界に導いたプリマドンナで、「捨てられたディドーネ」はベンティの助言を受けて書かれた最初のメタスタージオ最初のオペラ台本、との事です。

・ヘンデルのプリマドンナ
 マルゲリータ・ドゥラスタンティ(1685頃-?) ヘンデル「ラダミスト」(1720ロンドン)

18世紀前半を代表する、ヘンデルの2大プリマドンナ
フランチェスカ・クッツォーニ(1696-1778) ヘンデル「ロデリンダ」(1725ロンドン)
ファウスティーナ・ボルドーニ(1697-1781) ハッセ「クレオフィーデ」(1731ドレスデン)
テクニックはそれ程でもないが、美しいハイソプラノの声を持ち、わがままな性格で困窮した晩年を送ったクッツォーニ、筆者も18世紀前半最大のヴィルトゥオーザと断言している華麗なアジリタのテクニッを持ったメゾソプラノで、夫ハッセと共に長くドレスデン宮廷を中心に活躍し、穏やかな晩年を送ったボルドーニ、きわめて対照的なライヴァルに印象的な一章が割かれています。

・ヴィヴァルディのプリマドンナ
 アンナ・ジロー(1700頃-?) 「グリゼルダ」(1735ヴェネツィア) 
創唱したジローの卓越した歌唱技巧ゆえに永年埋もれてしまっていた?曲が最近バルトリによって復刻録音されていますが、ここに描かれているジロー像がなんとなくバルトリと似ている様に感じるのは私だけでしょうか。

・サン・カルロ劇場最初のプリマドンナ
 ヴィットーリア・テージ(1700-1775) サッロ「スキロスのアキッレ」(1737ナポリ)
深く男性的なコントラルトの性質によって国際的な名声を博した最初の女性歌手。引退後教師としても活躍。

・ナポレオンに愛された絶世の美女
 ジュゼッピーナ・グラッシーニ(1773-1850) パエール「クレオパトラ」(1808パリ)
凄いサブタイトルについ興味を引かれます(実際にナポレオンとウェリントンを渡り歩いた?、とのこと)が、レシタティーボの歌い方を革新しパスタに伝えた、という功績が特筆されます。

・スカラ座の大プリマドンナ
 テレーザ・ベッロック(1784-1855) ロッシーニ「泥棒かささぎ」(1817ミラノ)
1820年12月からの1年間になんと10演目221公演で歌ったというのは凄いですし、28年に引退した時にもさほど衰えていなかったというのは、正に空前絶後の大プリマドンナと言うべき人のようです。

・サン・カルロ劇場の女王
 イザベッラ・コルブラン(1785-1845) 「イギリス女王エリザベッタ」(1815ナポリ)
ロッシーニの最初の夫人となったコルブランは、ロッシーニと離婚した後、かなり零落した晩年を送ったらしいですが、筆者はこの項の最後を次の様に結んでいます。
「離婚から8年後の1845年9月、彼女は病の床で前夫に会いたいと望んだ。直ちに彼女を見舞ったロッシーニは、その姿に大きな衝撃を受けた。10月7日、イザベッラ・コルブランはカステナーゾの自宅で息を引き取った−死の床で前夫の名を呼び続けながら。」
この部分を引用したのは、筆者が序文で「私は本書を歴史を装った「物語」に仕立てようとは思わなかったし、逸話中心の叙述法も採らなかった」と書いていながら、上の引用のような表現を所々に使っており、しかしそれ故に本書が素人にも読みやすい面白さを得ている、という感想を述べたかったためです。

ジュディッタ・パスタ(1797-1865) ベッリーニ「ノルマ」(1831ミラノ)
パスタと続くマリブランで「ベルカント」は終焉を迎え、オペラの本質自体が変わってしまい、筆者が本書をこの時点で終える、といった点については私にはここで要約することは出来ません。
興味を持った方はぜひ読んでみてください、としか言いようがありません。

 

栄光のオペラ歌手を聴く!
イタリア・オペラのプリマドンナたち
ドイツ・オペラのプリマドンナたち
フランス・オペラのプリマドンナたち
ロシア・オペラのプリマドンナたち
イタリア・オペラの名テノールたち
栄光のヘルデンテノールたち
ドイツ・オペラのリリックテノールたち
フランス・オペラの名テノールたち
ロシア・オペラの名テノールたち
イタリア・オペラの名バリトン、名バスたち
ドイツ・オペラの名バリトン、名バスたち
フランス・オペラの名バリトン、名バスたち
ロシア・オペラの名バリトン、名バスたち
山崎浩太郎
吉田 真
村田 健司
伊東 一郎
酒井 章
城戸 祥
本間 和真
酒井 章
伊東 一郎
 岸 純信
吉田 真
村田 健司
伊東 一郎
2002年
4月30日
音楽之友社発行 2,800円

CDで聴ける1300人の歌手を紹介した画期的な本、というふれこみに恥じない素晴らしい本。

先ず素晴らしいのは、酒井章氏が書いている「イタリアオペラのテノール」編で、「思い入れ」と「気配り」
とを両立させた見事な章になっている。多くの人が待ち望んでいたであろう、パヴァロッティに対する
メジャー出版物史上最辛口と思われる「こきおろし」が素晴らしい。その他筆者の思い入れと気配りを
感じさせる歌手紹介としては、イタオペに参加したウンベルト・ボルソ、ジャンニ・ヤイヤ、
アンジェロ・ロ・フォレーゼ、ガストーネ・リマリッリ アントニオ・アンナローロ、アンジェロ・モーリを
紹介している事に加えて、ジョン・アレクサンダーを始めジーノ・ペンノ、ミルト・ピッキなど、かつて
良い評価をされた試しのない(少なくとも私は知らない)数人を信じられないくらい良く書いている事、
そして特筆すべきは70年DOBでローエングリンを歌った二人、チャールズ・クレイグをイタリアオペラ
のテノールで、ガイ・ショウヴェをフランスオペラのテノールで取り上げていることである。

吉田真氏が書いている「ドイツオペラのソプラノ」編もなかなか優れていて、
63年ベルリン・ドイツ・オペラ(以下DOB)のイゾルデ、グラディス・クフタを始めDOBに参加した
リザ・オットー、キャサリン・ゲイヤー、ナデジタ・クニプロヴァ、ルート・ヘッセ、カースティン・マイヤー、
67年BWFのフリッカと80年ウィーンのクリテムネストラ、グレース・ホフマン、80年ウィーンの
アリアドネ、サビーネ・ハス、80年ウィーンのコンスタンツェとツェルビネッタ、パトリシア・ワイズ、

また「ドイツオペラのバリトン・バス」編ではハンス・ギュンター・ネッカー、ウィリアム・ドゥーリー、
レイフ・ロール、フランス・アンダーソン、ゲルト・ニーンシュテット、ペーター・ラガー、といった
各種歌手名艦に余り載っていない人達が紹介されている。

それに対して岸純信氏が書いている「イタリアオペラのバリトン、バス」編では、総花的と言うか
「客観的に紹介するべき有名歌手を如才なく紹介する」域を一歩も出ていない、この本の中で
はっきり一段落ちる章になってしまっている。
イタオペに参加した人のうちビッグネームに近いカルロ・カーヴァ、アンセルモ・コルツァーニ、
そして永遠の名盤、ビーチャム指揮「ボエーム」のショナールに抜擢されて若き日の輝きを刻み、
75年メトではマルチェロを歌ったジョン・リアドンといったところを取り上げていないのは納得行か
ないし、アントニオ・カッシネッリ、プリニオ・クラバッシ、パオロ・ワシントン、 アッティリオ・ドラーツィ、
ブルーノ・マランゴーニ、ワルター・モナケージ ベニート・ディ・ベッラあたりも取り上げて欲しかった
ところである。コルツァーニについては、立風書房の「アリアで聴くイタリアオペラ」の中で、
酒井章氏も「録音に恵まれなかったがもっと評価されるべき人」として取り上げており 、
こういう「思い入れを盛り込む」ことがこの章には不足しているように感じられる
(筆者は盛り込んだつもりかも知れないが、少なくとも私にとって新鮮さや意外性がない)。

山崎浩太郎氏が書いている「イタリアオペラのソプラノ」編でも、イタオペに参加した
オリエッタ・モスクッチ、ルチアーナ・ベルトッリ、アンジェラ・ヴェルチェッリ、ミエッタ・シーゲレ、
リディア・マリンピエトリ、メゾではミリアン・ピラッツィーニ、アンナ・ディ・スタジオ、
75年メトでヴィオレッタ、ミミ、ミカエラを歌ったアドリアーナ・マリポンテあたりは
取り上げて欲しかったところだが、この章で筆者は単なる歌手紹介に留まらず、
上で紹介している「プリマドンナの歴史」の続編を試みているかのような書き方をしており、
物凄い思い入れが感じられる点から、許すことにしたい。

他で特筆すべきは「栄光のヘルデンテノールたち」一章だけを書いている城戸祥氏、
1970年生まれということだが、(他所から仕入れてきたものを上手く纏め上げている訳ではなく)
自分の思い入れでこのマニアックな文章を書いているのであれば、水谷氏、山崎氏に続くキチ××の
登場に立ち会えた歓びを感じる、と言って過言ではないと思う。
(その後2002年6月8日、ぶりちょふさんからお誘いいただいて、山崎浩太郎さん、土似舌亭さん、
よしじゅんさんとのオフ会を楽しませていただいたのですが、実はこのオフ会の席で教えてもらって、
城戸氏の正体が、私がこの世界に入ってきてお世話になっている方だった事がわかりました。)

また、この本の帯の宣伝文句で「名脇役まで徹底紹介」となっているのだが、イタリア系では
この方針が徹底されておらず、アンナ・ディ・スタジオ、ピエロ・デ・パルマという究極の名脇役
と言われる人達が漏れているのに対し、「ドイツ・オペラのリリックテノールたち」を担当した
本間和真氏のみがこの方針に沿って「徹底紹介」している。

 

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MOOKもの


「オペラのすべて」
80年9月30日、音楽之友社発行、1,600円

全体の内容としては総花的で踏み込みが足りない感じなのですが、63〜70年のベルリン・ドイツ・
オペラ、74年のバイエルン国立歌劇場で来日した歌手については、このMookの歌手名鑑が充実していますので、ほとんどの歌手名鑑に載っているビッグネーム以外の名前を挙げてみます。

「グランドオペラ」誌の歌手名鑑にも載っている人
ナジェジタ・クニプロヴァ(Sp 1932〜) 66年ゼンダ
ルート・ヘッセ(Ms 1936〜) 66年マリー、第三の侍女、70年オルトルート、病気の女
ヘルムート・メルヒャルト(T 1910〜?) 63年大尉、70年アロン
ゲルト・フェルトホフ(Br 1931〜) 66年オランダ人、弁者、70年カスパル、猛獣使いとロドリーゴ

ビッグネームに近いクラスと思われるのに「グランドオペラ」ではもれている人。

アンナベル・ベルナール(Sp 1934〜) 66年第一の侍女、70年若い女、フィオルディリ−ジ、
                         ドイツ・レクィエム
キャサリン・ゲイヤー(Sp 1939〜) 66年夜の女王、ヒルダ・マック、70年ルル
グラディス・クフタ(Sp 1923〜?) 63年イゾルデ
リーザ・オットー(Sp 1919〜?) 63年マルツェリーネ、66年パパゲーナ、ブロンデ、
                     エリーザベト・ツィンマー、70年デスピーナ、エンヒェン
マルガ・ヘフゲン(Ms 1921〜?) 66年ミサ・ソレムニス
ドナルド・グローブ(T 1929〜?) 63年ヤキーノ、若い水夫、66年舵手、タミーノ、ベルモンテ、
                      70年フェントン、フェルランド、アルヴァ
ペーター・ラッガー(Bs 1930〜1979) 63年バルトロ、66年ダーラント、オスミン、
                         70年ハインリヒ、カスパル
ウィリアム・マレーBr 1935〜) 74年ドン・ジョヴァンニ

その次のクラスかな?、と思われる載っている人

パトリシア・ジョンソン(Ms 1934〜) 70年メグ・ページ、ドラベッラ、ゲシュヴィッツ伯爵令嬢
チャールズ・クレイグ(T 1922〜?) 70年ローエングリン
ローレン・ドリスコル(T 1928〜?) 63年アンドレス、66年トニー・ライシュマン、
                       70年若い男、フェルランド、画家
マーティン・ヴァンティン(T 1919〜?) 63年ドン・クルチオ、白痴、牧童、66年モノスタトス、
                         ペドリロ、70年カイウス
バリー・マックダニエル(Br 1933〜) 63年第一の囚人、66年パパゲーノ、
                        70年グリエルモ、オットカール
ハンス・ギュンター・ネッカー(Br 1927〜?) 70年テルラムント
ディビッド・ソー1928〜?) 74年バジリオ
ヒルダ・デ・グローテSp 1945〜) 74年ゾフィー

女性75歳、男性70歳以下の人には、没年の?は省略しました。


「イタリアオペラ」
81年8月15日、音楽之友社発行、1,500円

これは、今までに出たオペラ関係の「MOOK」としては、最高のものではないでしょうか。
ディスコ・グラフィ、主要作曲家作品表、歌手名鑑のどれもが、素晴らしい。
特に歌手名鑑では、(かつては)あまり聴いたことのないような人も多く載っているな、という認識だったのですが、いやいやどうして、鋭い人選であったことがだんだん判ってきました。
その一例として、他の歌手名鑑には余り載っていない、「イタオペ」に来日した歌手を挙げてみると、

ウンベルト・ボルソ(T 1923〜?) 56年ラダメス、カヴァラドッシ
マリオ・カルリン(T 1917〜?) 56年バルドルフォ、使者、バジーリオ
マリアーノ・カルーソー(T 1905〜1975) 59年カッシオ、ガストン
アントニオ・カッシネッリ(Bs 1912〜多分93、4年頃) 56年エジプト王、アルマヴィーヴァ伯爵
プリニオ・クラバッシ(BS 1920〜?) 59年ロドヴィーゴ、コリーネ、67年ライモンド、サミュエル、
                        コリーネ、71年ティムール、モンテローネ
シピオ・コロンボ(Br 1913〜?) 59年マルチェロ、エスカミーリョ
アンセルモ・コルツァーニ(Br 1918〜?) 63年ジャック・ランス
ビシェルカ・ツヴェイチ(Ms 1928〜) 67年エボリ公女
ルチア・ダニエリ(Ms 1929〜) 63アズチェーナ、67年ウルリカ
アッティリオ・ドラーツィ(Br 1929〜?) 61年アルフィオ、シルヴィオ、63年シャープレス、
                         76年アルフィオ、ミショネ
ピーター・グロソップ(Br 1928〜?) 71年リゴレット
マルゲリータ・グリエルミ(Sp 1936〜) 67年オスカル、ムゼッタ
マリオン・リッペルト(Sp 1936〜) 71年トゥーランドット
ジャンピエロ・マストロメイ(Br 1932〜) 73年スカルピア、アモナスロ
アルダ・ノニ(Sp 1916〜?) 56スザンナ、ナンネッタ、59年ムゼッタ、アディーナ
エレナ・ヌンツィアータ(Sp 1946〜) 76年ネッダ
ミリアン・ピラッツィーニ(Ms 1918〜?) 56年クイックリー夫人、ケルビーノ
パオロ・ワシントン(Bs 1932〜) 61年ランフィス、スパラフチレ
マリオ・ザナーシBr 1927〜?) 67年エンリーコ、レナート

ビッグネーム及びそれに近いカーヴァ、チェッケレ、デ・パルマ、グェルフィ、コンヤ、ラボー、メリーギ、モンタルソロ、オンシーナ、サッコマーニ、トゥッチ、ヴィンコ、といった人たちは省略。

次に、2001年ヴェルディイヤーに先駆けて、ワーナーから発売された1950年代チェトラのヴェルディ物の出演歌手を見ていて、表記の「イタリア・オペラ」歌手名鑑に載っている人で、私が今まで聴いた事が無かった人が多いのに改めて気付きましたので、書き出してみます。
私が買ったのは、エルナーニ、シモン・ボッカネグラ、仮面舞踏会、アイーダ、オテロ、ファルスタッフの
6組です(リゴレットは以前から持っていた)。

チェシー・ブロッジーニ(Sp 1929〜) デズデモナ
マリア・クルティス・ヴェルナ(Sp 1926〜) アメリア
マリオ・フィリッペスキ(T 1906〜?) ラダメス
カルロス・グイシャンドット(T 1919〜?) オテロ
カテリーナ・マンチーニ(Sp 1920〜?) アイーダ、エルヴィーラ
ジュリオ・ネーリ(Bs 1909〜1958) ランフィス
ジーノ・ペンノ(T 1920〜?) エルナーニ
マリオ・ペトリ(Bs 1922〜?) フィエスコ
パオロ・シルヴェッリ(Br 1913〜?) シモン
ピア・タッシナーリ(Ms 1909〜?) ウルリカ

女性75歳、男性70歳以下の人には、没年の?は省略しました。



「オペラのすべて86」
86年7月30日、音楽之友社発行、2,200円


「マリア・カラス 世紀の歌姫のすべて」
97年6月17日、共同通信社発行、2,500円


「このオペラを聴け!」
99年1月16日、洋泉社発行、1,800円

 

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