両世紀王

 暗黒結社ゴルゴムの守護神にして支配者の創世王は五万年に一度交代する。交代時期が近づくと、ゴルゴムは屈強な二人の若者を改造人間にしてそれぞれにキングストーンを与えて世紀王とする。そして二人の世紀王は互いのキングストーンを奪い合って戦い、その勝者が次期創世王となる。物語の時代は丁度その五万年に一度の交代の時期に当たったのである。

南光太郎(世紀王ブラックサン、仮面ライダーBLACK)

 本作の主人公。東星大学人文学部二年生、サッカー部所属。
 父は考古学者・南正人教授、母は友恵。十九年前、皆既日食の日に生まれる。父の親友、秋月総一郎教授とゴルゴムの取り引きにより、ゴルゴムの世紀王となることを運命づけられる。
 ゴルゴム加入を拒否した正人は、光太郎が三歳の時、友恵と共に事故死。実はゴルゴムによる暗殺。以後、光太郎は秋月家で家族同様に育てられる。
 十九歳の誕生パーティーの夜、信彦もろともゴルゴム大神官に連れ去られて神殿で改造手術を施され、世紀王ブラックサンとなる。記憶を消される直前に神殿に総一郎が乱入、光太郎は辛くも一人で脱出。以後、「仮面ライダーBLACK」を名乗り、信彦の奪還、ゴルゴムの打倒、そして人間の自由の防衛の為に戦うこととなる。
 ベルトの中に太陽の石キングストーンを持つ。創世王の剣、サタンサーベルの使用も可能。
 性格は至って明るく、所謂好青年ではある。ゴルゴムとの戦いの一年余、通学していた様子も無く、さりとて定職も無かったようなので、恐らくキャピトラで飯を喰わせてもらっていたと考えられる。普段は、バイクのバトルホッパー、ロードセクターと共に、どこかの倉庫を勝手にねぐらにしていたと思われる。また、第一話でのシャワーシーン等から、信彦とのホモ疑惑が取り沙汰されている。

秋月信彦(世紀王シャドームーン)

 東星大学理学部二年生、サッカー部所属。
 父は考古学者・秋月総一郎教授、母の名は不明。南光太郎と同日の同時刻に生まれる。
 光太郎と共に誘拐、改造手術を受け、神殿での事故で重傷を負い、暫くの間眠りに就く。ブラックサンの脱走により、創世王から次期後継者の指名を受ける。妹・秋月杏子の、そして大神官達の力を受けて復活。
 ベルトの中に月の石キングストーンを持つ。剣聖ビルゲニアから奪ったサタンサーベルを武器とする。また、世紀王用マシンとして作られたバトルホッパーの操縦も当然可能。シャドームーンとして復活した後は声も変わり、また、普段は信彦の姿になることも無い。改造手術完遂によって記憶は消されたはずだが、杏子と克美を誘い出して助命をほのめかしたり、BLACKからキングストーンを取り出すことをためらったり、自らを倒したBLACKに対して「お前は親友の信彦を抹殺した」と言ったりするなど、信彦の自我が残っているような言動が見られる。
 復活後は神殿内にすぐに玉座を用意させる。また、二人の侍女怪人、カーラとマーラを左右に従えている。
 尚、副題では「地獄王子」という呼称が登場しているが、本編の台詞で使われたことは無い。

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