平成二十六年九月六日(土)
この日から、イオンシネマ石巻でもやっと「キカイダーREBOOT」上映。当初は一週間の予定が、後日、十八日(木)まで延長。それにちなんで、監督・下山天と作曲家・吉川清之のトークショー開催。その「緊急告知」が八月二十九日(金)。あまりにも緊急すぎる。その後、急遽設けられた申し込みフォームから参加を申し込む。
雨宮ハカイダー帽子と、胸には石巻マンガロードスタンプラリー景品のキカイダー缶バッジ。正装に身を包んで九時十九分に水沢発の電車に乗り、石巻駅三番線に十一時五十六分に着く。以前は十一時十五分着だった事もあるのに、だんだん到着時刻が遅くなっている。
晴れ。石巻立町局で資金を調達してから東進する。
八幡家。ラックに雑誌「マンガッタン」が閲覧用に置かれている。表紙に紀代子女将。店員や女将本人に「今までマンガランドに関わって来たら本人が漫画になっちゃった」と語る。かば焼き定食と茶わん蒸し。いつも一時間くらいいる。
中瀬に入る。前回訪問時にも気付いていたが、萬画館北隣に旧北上川かわまちづくり情報館が七月四日に開館している。プレハブ平屋建ての建物の中に、今後の街作りについての資料、模型やパネル等が展示されている。冷房は効いているが無人。
萬画館に入る。一階を徘徊していると見覚えのある後姿を見掛ける。果たして福島県の先輩。
海斗特別編を一回見る。もう何回見たのか分からない、手元のビデオソフトでもこれほど何回も見た映画は無いと思う。
事前申込制だったトークショーだが当日券あり。
開始時刻十四時十分が迫るのでシアター前のスロープに並ぶ。印刷した申し込み受け付けメールを提出して入場。結果として満員。
司会は地元芸能人らしいヒザシ。彼の号令で一同「下山監督、吉川サーン!」と呼びかけて、両者入場。
下山は既に何度も宮城県、石ノ森両館に来ていて、今回の映画完成の際も挨拶に来ている。吉川は初めての宮城県。また、ヒザシは石巻専大出身で、萬画館の近所の友福丸でアルバイトをしていたと言う。
今回は何本かの特別映像を上映する。まず映画の予告篇。
下山が語る映画製作の経緯。企画は五年前から始まっており、彼は三年前から参加。脚本を書き直せば直すほど原作に近くなったと言う。
バトルコンテ上映。グレイサイキングとの戦闘場面のコンテ。映画監督とは絶対権力者で現場で威張っているような気がするが、下山はスタッフに対して
質疑応答は二問。その回答の中で、脚本の下山健人の父親が「8時だョ!全員集合」の作家だった事が語られる。
ヒザシのギター演奏で、皆で主題歌を歌う。
じゃんけんでプレゼント。主演の入江甚儀サイン入りプレスシート、非売品の袋、等。この時に、下山は筆者の後ろにいるふるさと記念館関係者二人に気付いて「お久し振り」と言葉を交わす。
予定を大幅に超過して十五時を回っていたかも知れない。
会場から出る客達を下山達が並んで見送る。筆者は帽子や缶バッジを示し、下山達もオーと反応を示す。
一応一階から三階まで見て回るが今日は「お嬢様」がいない。
十六時少し前に館を辞去。作田嶋神社に向かうと、仮社殿コンテナに「9月7日(日)/当神社の祭典/ありここに/テント張ります/ので、駐車しない/で下さい」と言う紙が貼ってある。この神社が今も機能する施設である事の証し。参拝。
マルシェに寄って鯖の煮物二種を買う。下山一行も来ている。前述の先輩の自動車で駅まで送ってもらう。
十六時二十一分石巻発、十九時三分水沢着。
トークショーは門外不出の映像や裏話を見聞できて、実に充実した内容だった。特に、作曲家から映画音楽について詳しい話を聴けたのが良かった。
今まで、テレ朝ライダーの監督や俳優等が石ノ森両館に表敬訪問と言うのは聞いた事が無い。その点、映画の完成報告として両館を訪問し、尚且つ萬画館で催し物を開いた下山は特筆に値する。原作に章太郎の名を冠する以上、関係者は「原作者の地元」に表敬すべきだ。「RE:CYBORG」の神山健治はトークショーでふるさと記念館に一切触れなかった。
十年以上前、ふるさと記念館の当時の小野寺館長(おやっさん)にキカイダーの特別企画展を要望した事はある。石ノ森両館の変身ヒーローについての特別企画展の中でキカイダーに触れられた事はあるが、キカイダー単独での特別企画展は未実施である。テレビ特撮シリーズ、萬画、雨宮ハカイダー、アニメシリーズ、テレ朝ライダー映画への客演、そして今般のREBOOTと、キカイダー単独で特別企画展を開催するだけの蓄積は既に十分あると思う。
作田嶋神社の祭礼がどのような様子だったのか気になる。元旦に正月飾りがついていたのは知っているが祭礼は未見である。