「石森萬画館」第五十回訪問記

平成十九年十一月二十四日(土)

 七時六分水沢発。例年なら十一月の岩手県南は降雪はあっても本格的な積雪や路面凍結は殆ど無いのに今季はどういうわけか十九日から大雪、荒れ模様。車窓からの景色にも雪が残っているが、例によって石巻に着く頃には雪は消えている。濃霧の為に小牛田発が十二分遅れるも前谷地での乗り換えで遅れ解消。十時十二分着、温暖な石巻市。駅舎正面に木製スロープが出来ている。
 中瀬、作田嶋神社参拝。そして二階から入館してすぐ企画に入る。当日は午後から仙台市内で所用があり、萬画館に長居できないのである。第34回特別企画展「太田隆司ペーパーアートの世界展」【SECOND STAGE 海外の情景〜ドラマティックな海外の世界〜】十一月二十三日(金・祝)から平成二十年一月二十日(日)まで。
 今度は米国や西欧の風景を描いた作品群。どの作品も洋画の一場面のような趣がある。単色の作品が渋くて好きだ。また、太田も仮面ライダー世代と言うことで、1号ライダーを描いた作品もある。大人の参観客が大勢訪れていて、若い親に連れられて来て退屈して騒ぐ幼児はいない。
 BZに入ってコーヒーとくじらカレー。店員達から「萬画館訪問五十回達成記念」についての祝辞と記念品を受ける。続いて板橋社長自らがやって来て筆者に挨拶、別の記念品贈呈。職員達の求めに応じて萬画館記念品を手に記念撮影。
 再び企画を見る。
 正午頃、またBZに顔を出してから辞去。
 この日の八幡家は予約客のみ。座敷の玄関で店員に紀代子女将の呼び出しを頼むと二階から降りて来る。挨拶だけして辞去。
 久方振りの和田社長の店。筆者とマンガランドの付き合いの原点はやはり社長である。ここでは店内で少し会話をしてから十二時半過ぎには辞去。
 向かいの粟野本店で買い物。
 十二時五十四分の仙石線で仙台市に向かう。

 記念すべき五十回目の訪問だが都合で短時間しかいられなかった。記念品の件は全く予想外で本当に驚く。前回訪問時に二十四日の訪問を予告したが回数までは言っていない。受け取った物品の中で我が「帝國」十周年についても触れられており、自分では記念企画は何もできなかったからマンガランド側から祝賀を受けられたのは幸いではあった。しかし向こうも手の込んだことをしたものだ。
 過去五十回訪問しても、次回はいつになるのか、そもそも「次回」そのものがあるのかどうかも判らない。最近、誰に会ってもどこに行っても「これが最後ではないか」と言う気がしてならない。
 太田展は前半後半とも好評のようで、一般の大人向けの企画展が大入りとはいいことである。以前も書いたが、萬画館は決して単なる「オタクの巣窟」「マニアの殿堂」ではないし、そうなってはならない。

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