「石森萬画館」第四十五回訪問記

平成十九年二月九日(金)

 時々思い立って平日に突然石巻市に足を運ぶ。
 これもゴルゴムの仕業なのか何なのか、全くの暖冬で積雪が殆ど無い水沢市。九時十一分に乗車して十一時四十六分現地着。曇天、さほど寒くもない。
 今回はいつもと違う順路で動く。まず石巻双葉町郵便局を目指す。駅の真正面の丘を登り、また坂を下る。なかなか見えて来ず、この道で間違いないはずだと考えつつ歩いていると丘の麓に郵便局がある。佐藤局長在局。お年玉切手シートの引き換え。少し歓談。
 立町の裏道を歩いて八幡家に着く。十二時四十五分頃。今日もまたかば焼き定食と茶わん蒸し。女将在店。一時間ほどかけて食す。
 中瀬に入る。作田嶋神社参拝。人気の無い公園。
 二階から入館、BZ直行。定例コーヒー一杯。筆者の他に客はいない。平日である。
 第31回特別企画展「おやコッコふれあい広場」一月十三日(土)から三月十一日(日)まで。育児雑誌との提携で育児についての展示のようだが、言うまでも無く独り者には全く無縁の世界。どうせ時間をかけて見るような代物でもあるまいとて、今回は郵便局訪問に時間を振り向けた次第ではある。
 宮城県や岩手県在住の漫画家の育児漫画やベネッセの教材等が展示されているがやはり楽しめはしない。企画室内閑散、男一人で見るようなものでもないから他に人がいなくて却って良い。もし男二人で見ていたら間違いなく怪しまれる。
 再びBZ。退職した元職員が来る。
 ライブラリー。アテンダントを「茶髪の厚化粧」等と面罵するのも筆者のみだろう。連中はラジオ石巻の番組に出演しているが、ラジオだと顔が見えないから良い。「石ノ森作品を石巻弁で演じる」という企画が高齢者に受けていて、「方言ではイメージが壊れる」といった苦情は来ていないそうな。「ケセン語」研究の山浦玄嗣が「ケセン語訳聖書」を作った時は「聖書をズーズー弁にするな」という非難が寄せられたと聞く。
 もう一度企画を見てもやはり解らぬ。
 常設の原画展示入れ替え、「おつきさまをたべちゃった」、「三じゅうし」、「三つの珠」、「千年杉ものがたり」。
 十七時に辞去。
 粟野でカステラを一つ買う、他は売り切れ。
 十四分の小牛田行きに乗り、水沢帰着は十九時四十四分。

 特別企画展は論評のしようが無い。八幡家でうまかった、それだけだ。

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