「石森萬画館」第三十九回訪問記

平成十八年四月二十二日(日)

 九時十一分水沢発。十時三十五分に乗り換えの小牛田に下りるとまたもふるさと記念館友の会の佐藤会長に会う、石越で乗車していたのか。
 十一時四十六分石巻着。出発地も目的地も晴れ、但し石巻市はだいぶ風が強い。四月になっても寒い日が続いていたがやっと外出時に手袋等が不要になる。この前日から当地では桜が見頃らしい。
 十分ほど待って、駅前のからくり時計の正午の起動を見る。元々は003像があった場所、その003像は後方に退いて駅舎のすぐ前に立っている。誰だ像に写真シールを貼った奴は。
 八幡家、今日は有料で喰う。牛ロース網焼き定食と茶わん蒸し、二千三百円。最近は紀代子女将在店である。
 十三時過ぎ、中瀬に入る。強風に勢いよく泳ぐ鯉のぼり。作田嶋神社参拝。公園で子供達が遊んでいる。
 BZ、コーヒー一杯。今般のBZを含む館内全面禁煙決行は大賛成である、筆者自身非喫煙者。度を過ぎてヒステリックに禁煙を叫ぶのもどうかとは思っているが、世間の流れが禁煙なのは確かだ。非喫煙者は喫煙者の健康を冒さない。
 第28回特別企画展「空き地に集合! ドラえもん展」この日から七月二日(日)まで。平成十四年以来、萬画館二度目の「ドラえもん」展。
 世間を騒がせた声優交代から一年余り。これをきっかけに番組を見捨ててしまった人も少なくないようだが、大勢たいせいとしては新人事は受け入れられていると思う。「わさドラ」は決して「二代目大山のぶ代」になることなく独自色を出している。剛田武役・木村昴が思いの外好演しているがどうも野比のび太役・大原めぐみには筆者はなじめない。
 展示ではその声優五人衆と公開中の映画「恐竜2006」が強調されている。声優五人の紹介パネル、「恐竜」予告編上映、歴代劇場版一覧等。展示室の中央に「土管」。また、剛田武リサイタルの会場も設けられている。「温かい目」こそ、大山とは違う「わさドラ」の個性だと思う。
 原画展示は「ドラ」の「ミチビキエンゼル」「ツチノコ見つけた!」「音のない世界」がそれぞれ一話分丸ごと。「ドラ」以外の「みどりの守護神」「エスパー魔美」「キテレツ大百科」「未来の思い出」「T・Pぼん」「21エモン」「ウメ星デンカ」「モジャ公」「パーマン」「ある日本人留学生からのローマ便り」は二枚ずつ。実は筆者子供の頃から、「ツチノコ」での表記が「郷田」なのが気になって仕方ない。
 客はそこそこ入っているが混雑と言うほどではない。
 萬画館での展示だけに章太郎と両藤子の関係も詳細に展示されている。「凸凹コンビ藤子不二雄伝」原画等。
 製造終了につき、前回訪問時に買ったウェットティッシュが最後の一本。最早墨汁一滴で買いたい物も無し。仮面ライダー555や剣の「お面」を売っているのは解るが、ZOも並べられているのを見ると、いぶかるべきか「さすが本場」と感心すべきか考えてしまう。
 またBZに入ろうとするも何時の間にか満席、空くまで待つ。
 ライブラリーのワークショップを覗いてみるが参加はしない。
 ふるさと記念館の熊谷副館長に会う。一日のうちに登米市以外の場所で二人の幹部級関係者と遭遇、一体どうなっているのだ。
 やっとBZ空く頃に入店、ココア一杯。このとおり今回も千円で釣りが来る程度の飲食しかしていない。
 十五時半、一階に海斗とドラえもん登場。二人とも似たような色をしている。どこから湧いて出たのか握手や記念撮影を求めて長蛇の列。熊谷副館長とも話すが、やはりドラえもんとアンパンマンにはかなわない。
 十六時頃辞去、久方振りに和田社長の店を訪ねる。改めて思う、萬画館最強の隠し展示は和田社長である。
 実に危険な会話をしてから十七時頃に辞去、十四分の小牛田行に乗車して十九時四十六分水沢着。

 いつも萬画館でもふるさと記念館でも、漫画の原画の展示は数頁の抜粋ではなく、きちんと物語を読めるように一話分をまとめて展示せよと主張しているので、今回「ドラえもん」が三本読めたのは良い。四年前のF展の時より展示作品数自体増えた。但し、人形やジオラマなどで場所を取るよりはもっと原画を展示して欲しいとは思う。

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