「石森章太郎ふるさと記念館」第三十六回訪問記

平成十八年四月二十七日(木)

 ふるさと記念館のウェブの「アクセス」でバスの平日時刻表を確認して九時十一分に水沢発、石越着は十時二分。しかし石越駅前バス停にバスが来ない、どうも様子が変なのでバス停の時刻表を見れば四月から変更されている。接続する便が無く、この前日に終日立ち通しで仕事をして今更現地まで歩く気もしないのでタクシー利用、バスなら百円のところタクシーは二千四百円。
 生家直行、今日は小野寺おっかさんではないが顔なじみの案内係女史。
 「石川かおりのファンタジー絵画展」四月二十二日(土)から五月二十八日(日)まで。仙台市在住の画家の展覧会。
 紺、青を基調とする色彩が印象的な作品群、題材は西洋の妖精やアラブ方面か。割りと好みの画風ではある。紺色の空と西洋風の風景、よく西洋史の本に載っている「ベリー公のいとも豪華な時祷書」を思い出す。
 蔵楽入店、平日の来店に西條、千葉両女史驚く。調理室棟に卓を並べて弁当十数個を調理中、所謂「営業」だと言う。珍しい光景を見る。やがて千葉女史は夫と共に販売に出る。
 実は前回訪問時に後述の特別企画展の情報を得ていたので、その時に「蔵楽の両女史はプリキュアの扮装をせよ」と提案していたのだが当人達は実行せず。実行していれば全国の「その筋の愛好家」大喜びだろうに。
 今回の特別企画展には筆者がなかなか姿を見せなかったので心配していたと言う店の人々。筆者とて暇ではない。暇さえあれば宮城県に行っているのではなく、何とか時間を捻出して行っているのだ。
 小野寺弘幸氏に会う。
 本館。先程のバスの時刻表について苦情を述べる。熊谷副館長達は庭で鯉のぼりの設営開始。
 会費を納めて友の会会員証更新。
 岩手県の東北ニュージーランド村のチラシが置いてある。やはり黄金週間中は「春のキャラクター祭り」で東映ヒーロー達がやって来る、登米市内のチャチャワールドも同様だが、ふるさと記念館にはまだ来ない。「原作者の記念館なのにどうして来ないのか」単純な素人考えだがこれに尽きる。
 第20回特別企画展「プリティーワールド ふたりはプリキュア展」四月八日(土)から七月九日(日)まで 。日曜朝の「スーパーヒーロータイム」の次に放送しているのだけは知っているが番組自体は全く見た事無い。
 平日の正午前、三十過ぎの男が一人で女の子アニメの展示を見ている。一体どういう光景だ。筆者の他に見物客はいない。
 展示されているイタリア製世界地図は北方領土をロシア領として国境線を引いている、斯かる国益に反する地図を市立施設で展示していいのか。
 常設の「チョビン」原画はまたも入れ替えてある。これの方が企画展よりいいや。
 飯時。「章太郎御膳」とソフトクリーム。やはり米飯がよい。
 S.I.C.匠魂を一つ買う。帰宅後に開けてみればBLACK、筆者にとっては大当たり。
 もう一度、企画と生家を見ておく。
 十二時五十八分に記念館前から百円バス乗車、地元の高齢者達ばかり五、六人乗っている。二十分ほどで石越駅前着、下り発車は十四時一分で二十三分に一ノ関に着くもここで六十四分待ち、水沢着は十五時四十分。実に帰宅まで三時間を費やす。

 まさか現在の当地の平日の公共交通機関の接続が斯くもひどい状態とは思わず、もう平日には行くものか。何しろ五十キロメートルほどの帰途に三時間。そしてきちんとウェブの「アクセス」を更新していなかったふるさと記念館の怠慢。登米市役所のウェブで確認する方が利口だな。
 石川かおり展が思いの外良かった。また機会があれば鑑賞したい。そして今後も、地元出身芸術家の無料展を開いて欲しい。

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