平成十六年一月一日(木)
二年連続の元旦萬画館遠征。深い意味は無い。
午前九時、相棒ゴーグルグリーンと水沢駅で待ち合わせ。十一分の下りに乗り、石巻着は十一時三十五分。道中、車内は空いている。
晴れだが風の強い石巻市。石巻行は久方振りの彼に駅ホームモニュメントや駅前交番等を案内しながらいつもの道を歩く。まだ多くの店はシャッターを降ろしており、人通りも少ない。
港町の石巻市にこの日も雪は無いが、やはり暖冬なのか岩手県南部でも殆ど積雪は無い。
萬画神社の境内から幟、鳥居、絵馬が撤去され、萬画館を模した本殿だけの丸坊主状態になっているのに驚く。地味ではあるが各種モニュメント群の先輩に当たる施設だけに、その無残な姿は衝撃的だ。後日関係者から訊いたところでは、同神社は中瀬に移転が予定されており、鳥居は萬画館で保管しているとのこと。
中瀬ではまず作田嶋神社参拝。普段は
中瀬の道を歩いていると萬画館の方から「男の名は仮面ライダー」が聞える。勿論拳を振り上げて歌ってしまう我々。そういう場所だ、中瀬と石森は。
二階から萬画館入館、BLUE ZONEで昼食。「
BLUE ZONE店員達は勿論、筆者の姿に気づいた事務職員達が我々に挨拶して行く。
一度一階まで降りて墨汁一滴を見てみる。そして何も買わず。元旦から客の入りはいい館内。
二階。第14回特別企画展「第2弾・宮本武蔵展」十二月十八日(木)から二月一日(日)まで。先般の「武蔵展」の内容の一部を入れ替えての延長である。
石ノ森萬画はそのままで、他の漫画家の作品が外され、映画関連や毛利コレクションが追加展示されている。毛利コレクションとは、市内の収集家で石巻町議会・市議会議員だった故・毛利総七郎の古物や古文書等のコレクション。
映画関連ではやはり東映の錦之介五部作が大々的に紹介され、ダイジェストのビデオも上映されている。小次郎役の高倉健が若い!
毛利コレクションからは江戸時代の武具。刀の鍔や鎖鎌、矢等。「武蔵の遺品」というわけではない。
場内放送、十三時半から餅
a1と会う。彼と我々水沢組が石巻市で会するのは平成十一年八月二十一日、旧「墨汁一滴」の頃以来。皆で再会を喜ぶ。
手形レリーフ第二弾設置協賛者名は今も木の板の仮設置のまま。不況風やまぬ中、鋳造は果たしていつの日か。
再びBLUE ZONE。互いの近況や時局等、話し込む。ここでa1から宰相の靖國参拝を聞いて驚く。
先にa1が辞去し、やがて我々も帰ることにする。十四時四十五分頃辞去。
「未来戦隊タイムレンジャー」#44でシオンがクリスマスツリーに「願い事の短冊」をくくりつけ、それを見た竜也が笑いながら「七夕じゃねえんだぞ」と言う場面があるが、それと全く同じ趣旨の物を石巻駅で見る。我ら日本民族にとって「クリスマス」とは一体何なのだろう、恐らく大多数の人にとっては「イエスの生誕」を祝う日ではあるまい。尤も、祭儀の変貌はクリスマスに限ったことでもない。
十五時十九分の小牛田行に乗り、水沢帰着は十八時半頃。
元旦遠征、来年もするかどうかは判らない。
特別企画展についての印象は前回と特に変わらない。毛利コレクションは展示全体から浮いてはいなかったが、もう少し説明文があってもよかったかとも思う。
I use "ルビふりマクロ".