平成十四年三月二十二日(金)
ああ、一月末から隔週で五回の石巻市訪問。
いつもどおり九時十二分発、十二時三分着。晴れだが風が強い。
ペアーレ前の仮面ライダー像は左足の甲に穴が空き、両足の
社会福祉協議会の萬画ぎゃらりぃの前の路上にロボコンマンホールを見つける。ロボコンの背景は萬画館、鉄の蓋に奇麗に彩色されている。
萬画神社もそろそろ掃除をする方がよさそうだな、笹がぼうぼう伸びている。
八幡家。女将在店。多忙そうである、商売繁盛大いに結構。
天ぷら定食と新たけのこの田楽。やはり揚げ立ての天ぷらはうまい。
筆者持参の宮城県分県地図を広げて女将と歓談。
十三時半頃に店を出て萬画館に向かう。
墨汁一滴には「佐武と市笹団子」や「章太郎餅」が登場。しかし買わず。「009」のドルフィンも入荷しているが宮城県の地上波では未放映である。後述の企画展にちなんで水島作品缶バッジも売られている。
店の南端の辺りにいると丁度事務室の扉を開けて出て来る本郷女史と出くわす、この日は赤のトレーナー。展示はどうだったと問われるのでこれから見るところだと答える。そして四月六日に水島サイン会があるので来てくれとせがまれる。女性にまた来てねと言われるのは悪い気分ではない、普段言われることも無いしな。
共通券を買って二階へ。
企画に入る。今回は第7回企画展「石ノ森萬画館館長展 水島新司 夢の途中 デビュー45年の軌跡」六月十六日(日)まで。萬画館初代館長・水島新司の展覧会。
筆者の父と同い年。「ドカベン」「野球狂の詩」等、野球漫画の第一人者。ホークスの大ファンでもあり、草野球チームを主宰している。水島新太郎は息子であることを初めて知る。
原画展示の分量がかなり多い、一枚物の絵もあるが漫画の原稿がかなりまとまって展示してあり、それらをじっくりと読むだけでだいぶ時間を費やす。尚、筆者は野球には全く興味が無い、ルールも知らないしプロ野球球団を全て言うこともできないが、幼時にテレビアニメ「ドカベン」「野球狂の詩」「一球さん」を見ていた記憶はある。
展示室の床中央に野球の塁が並べられ、ネットやバット、グローブ等の用具も設置されている。また、漫画単行本や少年誌、野球誌、ビデオソフト、ホークス関連の試合チケット等も飾られている。野球一色の室内である。
常設の「暗号入力」を一通り試してみる。後はトキワ荘のビデオを全部見れば常設も完全制覇か。歴代ライダー展示には相変わらず龍騎は無い、「開館時点での全ライダー」で固定するのならそれでもよいが、やはりライダーマンがあってG3‐X、ギルスが無いのは納得いかない、「アギト」は番組開始当初から「三人の仮面ライダー達」を標榜し、テレビスペシャルで「仮面ライダーG3」「仮面ライダーギルス」とも表示したのだから「あんなの仮面ライダーではない」論は通らない。G3‐Xとギルスがタックルやがんがんじぃと同列ということはあるまい。「仮面ライダー」とは、番組名或いは劇中の台詞等で「仮面ライダー」と呼ばれる戦士のことである。
三階のBLUE ZONEでココアとホットドッグを食す。少し曇ってくる。
萬画館を出るのは十五時半過ぎか。
粟野蒲鉾店では揚げ物を、萬市場では(有)兼宮商店の海苔の佃煮を買う。やはり飯に合う物が良い、最近菓子は買わなくなる。
和田社長を訪ねる。今回の企画展や、小松崎茂、松本零士について語り合う。社長は小松崎で育った世代だという、筆者も小松崎画は大好きである。今度は画集を持参しよう。また、社長は松本の戦記物が好きだそうな。筆者は勿論SFアニメ世代である、昭和の「999」はCD、LDを全て揃えてある。いつか、萬画館で小松崎展や松本展を開いて欲しい。
萬画館のライブラリーとBLUE ZONE、萬市場の卓と椅子、そして旧「墨汁一滴」に予定されている漫画喫茶について問う、これらは競合するのではないかと。社長は、萬市場のは来訪者の「溜まり場」にしたい、自ずから性格は異なるだろうと答える。さて機能分担はうまくいくだろうか、どうも筆者は無駄に重複するような気がする。
十六時半頃に和田社長の店を出て駅に向かい、十七時十一分の小牛田行で帰途に就く。
今回もまた楽しい一日。八幡家での昼食は定例になった、二千円前後の少々ぜいたくな昼食だが普段ろくな物を喰っていないからたまにはよかろう。
水島展は大変見応えはあったが、できればテレビセットを設置して水島作品のビデオでも上映して欲しかった。一般の博物館や美術館とは違って、この萬画館に静寂は似つかわしくないと思う。
(有)兼宮商店の海苔の佃煮もまた美味。当分朝食にはこれだ。
I use "ルビふりマクロ".