「石森萬画館」第百三十三回訪問記

令和二年二月二十二日(土)

 水沢駅から十時九分の上りに乗って石巻駅着が十二時十二分。一ノ関駅と小牛田駅での乗り換え時間は十分程度ずつ。これくらいが在来線での最短所要時間であろう。
 八幡家には電話予約を入れてある。いつものかば焼き定食と茶わん蒸し。
 温暖な石巻市。
 中瀬。
 第77回特別企画展・連載30周年記念「はじめの一歩 大原画展〜魂のバウト〜」この日から四月十二日(日)までの予定であったが萬画館はわずか十日後の三月三日(火)から休館、関連行事も中止。当該展は会期延長、休館期間開けの四月十六日(木)から再開が予告されているが再開後の会期等、本稿執筆時点では詳細未発表である。
 それで作品については例によって題名を聞いた事がある程度である。展示内容は原画中心で、主人公のボクシング入門の経緯やいくつもの試合の名場面、対戦相手の紹介等。興味深く見入る。一番印象に残るのはボクシングジム会長の台詞「努力した者が全て報われるとは限らん/しかし!/成功した者は皆すべからく努力しておる!!」
 十三時半頃に辞去。
 昨秋移転したロボコン像とマンガギャラリーの場所を確認する。
 五十八分発に乗って仙台市に向かう。

 特別企画展についての詳細な論評は差し控える。ただ退屈はしなかった。
 本稿に引用した会長の台詞について思うところはある。よく「努力は決して無駄にならない」「稽古は嘘をつかない」と言う人がいるが、稽古中に怪我をして辞めて行った選手等、無数にいるだろう。それに別に血の滲むような努力をせずとも、見様見真似で或る程度の実績を残す人もいる。

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