「石森萬画館」第九十八回訪問記

平成二十七年八月二十九日(土)

 今年も田口萌と劇団球一行が石巻市にやって来る。
 九時五十分水沢発。上り列車は満員で座れず。前沢駅で七分間停車、その間に貨物列車が追い越して行く。
 一ノ関からは混まぬ。皆、どこへ行ったのだろう。
 十二時十二分石巻着。
 小雨である。駅のNEWDAYSでビニール傘を買って差す。傘等、初めから使い捨てとしか思っていない。風が強い。
 石巻立町局ATMで資金調達して東進を続ける。
 八幡家に入店するなり、着席する前にかば焼き定食と茶わん蒸しを注文。あまり時間が無いのでお代わりはせず。
 内海橋を渡っている最中に強風に煽られて傘が裏返る。数本の骨が曲がり、剥がれる。今まで買った傘で最も短命。
 すぐ入館、シアターに入る。
 十三時十分から劇団球の公演「Re Birth」。出演者に一人入れ替えあり。また、萬画館本郷女史が効果として室内の照明を消したり点けたりする係。そして芝居の後に自己紹介や、観客とのやりとり。構成自体は去年と同じだが、内容に若干違いがある。出演者の芸に観客の中で筆者一人大受けで拍手、と言う場面がある。客の入りは良い。
 公演の一回終了毎に出演者達が観客をお見送り。去年は田口達と直接の接触は出来なかったが今回は一行と親しく会話もする。
 外に出る。この日は何も、人気ひとけも無い公園。教会堂跡地もきれいに整地されている。作田嶋神社の狐の石像の修理が進み、欠損した顔や前脚が補修されている。粗い出来で「ウルトラセブン」最終回の怪獣パンドンのようだが、欠損のままよりはだいぶマシである。社殿の土台の中には真新しい祭具がしまってあるのも見える。周囲は草が、伸びて来ている。
 十五時十分からの二回目も見る。田口や団員達と立ち話。団員の芸に「そうじゃない」と指導。「明日も来て」とは言われた気がする。
 今回の訪問のもう一つの目的は、二十年以上使った自宅鍵のキーホルダーが壊れたのでその代替の購入。沢山の種類があるのでいろいろ思案した上、仮面ライダーシリーズエンブレムキーチェーンにする。地球の上に鷲が乗る、ショッカーの紋章。萬画館独自商品ではない。銀と銅の二色あり、一つでいいのに二つとも購入してしまう。総金属で頑丈そうである。それと石巻カレー全集の八幡家編。
 二階もまた一通り見ておく。常設の原画展示はハカイダー等の悪役特集。
 会いたい従業員達にも会い、十六時頃に辞去。立町復興商店街の近くで、元「まんぼう」従業員に呼び止められる。一年振りの再会。少し立ち話して駅に走り、二十九分の便に乗って水沢帰着は十九時四分。

 今回の論賛は次回分にまとめて記す。

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