「石森章太郎ふるさと記念館」第九十八回訪問記

平成二十六年十月二十五日(土)

 本当はマシンで行きたいが体調不良につき鉄道利用、八時二十五分水沢発の上り列車に乗ろうとしたら秋に特有の霧で十六分の遅れ。漸く乗り込んでも一ノ関までの間に遅れが拡大。一ノ関発九時四十五分の上りもまた少し遅れて出発。石越に降り立っても当然、既にバスの便は無い。駅前に待機中のタクシーに乗り込む。
 十時半前にふるさと記念館に着く。現地も天気は良い。
 本館エントランスに友の会の熊谷顧問がいる。式典は既に終了している。
 第48回特別企画展「麻宮騎亜展~メビウス・リング・ユニバース~」この日から一月二十五日(日)まで。
 岩手県北上市出身麻宮騎亜。例によって漫画は全く読んだ事は無い。差し当たり挙げられるのは「仮面ライダーフォーゼ」の怪人デザインと「冥王計画ゼオライマー(音楽・川村栄二)」である。
 企画に入ってすぐに本人の挨拶文が掲示されている。章太郎の一愛好家だった自分がその章太郎の施設で個展を開ける事についての喜び。
 「サイレントメビウス」その他、漫画作品の展示が続く。
 一番奥の辺りに「仮面ライダーフォーゼ」の展示。まず、麻宮自身が仮面ライダー愛好家である事が述べられる。怪人デザインの原画はホロスコープスについては全員揃っている。
 「彼女のカレラ」の登米市編。登米市民の怒りを買ったTOYOTAのテレビCMへの言及がある。尚、この作品の石巻市編には雑誌掲載時に「萬画館の木村館長」と言う誤り乃至意味不明の台詞がある(当該頁は今回展示無し)。
 「サイレントメビウス」や「快傑蒸気探偵団」の再現衣装が展示してある。
 企画入口左側の壁面に田口萌のサイン色紙と写真が展示してあるが、彼女の愛好家が届けた物であり、本人はまだ来ていない。
 十一時頃、敷地内の「Cafeたばごや」に入店。初めての利用である。店舗の前に「きょうのたばごは」と題して日替わり献立を示す小さな黒板が立てられている。また、店内の卓上に置かれている献立表では「たばごおやつ」とカナを振っている。おにぎりセットとうどんを食す。
 友の会の知人も店に現れるので暫し会話。勘違いして煙草を所望するお客はいないかと店長に尋ねたら、いたとの事。
 「たばごや」と本館の間で猫が寝転がっている。「小野寺ごろー」と言う名の雌猫。店長よりも早く出勤して来るのだと言う。当初はどこの猫か判らなかったが、来店客の証言で近所の飼い猫と判明。「RX」での小野寺丈の役柄は料理人の吾郎。
 再び本館、企画や常設に出入り。エントランスの受付に新人が座っている。
 十三時のバスで石越駅に向かい、そこから次の目的地・多賀城市に電車で向かう。

 特に愛好家と言うわけでもないので例によって論評は差し控えるが、「フォーゼ」愛好家は見ておくべきだろう。
 大地震から三年以上経過して、やっと今夏、飲食店機能を再開した「蔵」の建物。蔵楽、めだか、そして「たばごや」と看板が変わり、また運営主体も交代した。何はともあれ、本格再開はめでたい事だ。いずれ、酒類以外は全て征服してしまうだろう。何より米飯を食せるのが嬉しい。それでもたまには竹ちゃんラーメンにも寄ってみるか。「たどり着くまでアドベンチャー、一日過ごせばサバイバル」のうち、後者は解決した。

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