「石森章太郎ふるさと記念館」第七十七回訪問記

平成二十四年二月十一日(日)

 田舎の公共交通機関は本数が少ないので少しの遅れ、乗りそびれが命取りになるのは度々経験している事である。今回も八時二十六分に水沢駅から東北本線に乗る。そして本当なら八時五十五分の一ノ関発小牛田行きが出発するところ、接続すべき列車の一ノ関到着遅延で(遅延の理由は聞かず)、筆者の乗る便の出発も十五分遅れてしまう。好天の石越着は九時半頃。駅前バス停の近くにいた人達に尋ねれば、十九分のバスはもう出てしまっており、もう使える便は無い。駅前で待機中の若柳観光タクシーで石森郵便局に向かう。二千五百四十円。ATMで資金調達してから伊勢岡神明社に詣で、北側から入館。
 エントランスでは開会式典が終わったところらしい。第13回自主企画展「石森ふるさとマンガ展」この日から三月十八日(日)まで。十年続いた高校生マンガ展が模様替え。
 参加校等を列挙しておく。

 応募総数三百八十六点、全て展示。殆ど絵画作品だが、一点だけ立体造形もある。多く題材にされているのはサイボーグ戦士、ロボコン、仮面ライダー龍騎等。中にはイナズマン渡五郎等と言う渋い選択もある。Ishimori@STYLEのロゴまで描き込んである作品がいくつもあり、石森プロのウェブの壁紙を手本にしたのがすぐ判る。
 館の周囲に特に変わった様子も無し。
 熊谷館長とはエントランスで、他の館の人々とは事務室で会話をする。
 この日も昼食は竹ちゃんラーメンのみそスープラーメン。
 十二時半頃に辞去。石森局前の公衆電話から若柳観光タクシーを呼んで十五分ほどで来たのは往路と同じ運転手。十三時十三分の一ノ関行に乗り、次の用事がある一関市に向かう。

 如何に企画展参観自体は無料にしても、往復に何千円もかけて県外から素人作品をわざわざ初日に見に行く。酔狂以外の何物でもない。
 まずは企画展を開けるほど応募作品が集まってよかった。準備した賞よりも応募作品が少なかったりしたら目も当てられない。
 筆者は今まで高校生マンガ展の意義を高く評価して来た。今後も、地元住民が出品できる企画を続けて欲しい。

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