「石森章太郎ふるさと記念館」第六十二回訪問記

平成二十二年四月十日(土)

 朝一番で水沢市内で所用があり、それを済ませてから九時半頃にマシンで出発。晴天の下、定例の国道四号線、三百四十三号線を走り、十一時前には現地着。北側の駐車場にマシンを置く。
 今回は鞄に資料を沢山詰めているので実に重い。本館エントランスに鞄を預ける。
 先日友の会の口座に新年度会費を送金し、会員証の裏に貼る更新用シールも郵送で受領済み。敢えてそのシールを持参してエントランスで貼る。遂に二代目会員証はシール十枚埋まる。
 第34回特別企画展「スーパー戦隊ヒストリー展」この日から七月四日(日)まで。記念館10周年記念企画。
 スーパー戦隊シリーズについては五年前の萬画館での企画展の時にも触れた。その後もシリーズが継続中なのは周知のとおり。ここ数年は「忍風」以降「炎神」「天装」のような、その番組の造語と思われる聞き慣れない肩書が目立つ。
 企画に入ってすぐに秘密戦隊のマネキン人形が来場者を出迎える。右手の壁面に萬画「秘密戦隊」と「ごっこ」の原画。展示室の中央には背中合わせに炎神戦隊と侍戦隊のマネキン人形が立つ。展示室壁面の大半を「秘密戦隊」から「天装戦隊」まで各作品の解説パネルを占め、他に東映中心に他社の「月光仮面」から「鉄甲機ミカヅキ」「レスキューファイアー」まで含めたヒーロー作品の巨大な年表、「秘密戦隊」と「電撃隊」の原画が掲示されている。ガラスケースには石森原作戦隊掲載の児童誌。玩具や文具の展示は無い。テレビセットでは全作品のオープニング映像上映。
 例によって最初はざっと目を通す程度にして一度企画を出る。「めだか」に入店して油麩そばと玉こんにゃく。玉こんにゃくは新たに「がんばれ! 玉こん!」と命名される。スーパー戦隊玩具大量入荷。
 それから生家。二組の家族に内部を案内する。小学生男児がハカイダーについて語るとその母驚いて曰く「あんた何で知ってるの」。丁度小野寺おっかさんが当日の当番の時間を終えていなくなる所なので、次の当番の人が来るまで二十分ばかり留守番。
 事務室で長時間過ごし、いろいろな噺をする。当日一番受けたネタ、山形県の常連氏が同席していたので「もしも電王が山形県の一地方出身だったら『仮面ライダーでのう』」アクセントが肝心なので文字にすると面白くない。
 佐藤史生の話題が続く。先日の本人死去で、ここでの特別企画展は最初で最後の個展になった。会期中は全国からの参観者達が館に対して感謝の念を述べたと言う事で、館としても主催者冥利に尽きるであろう。やはりふるさと記念館は玄人向けの施設である。
 企画のオープニング映像は常連氏と共に全て見てしまう。見ながら「丹波哲郎の息子」「ライダーシリーズを駄目にした張本人」等と解説じみた事を言う。映像は追加戦士等の登場の前だったり後だったりで不統一。好きな歌はいろいろあるが、ここ数年では「轟轟戦隊」の逃亡、敗北、泣きを否定する歌詞が好きだ。
 来場者はやはり家族連れが多い。
 十七時過ぎに辞去。途中一関市のデンコードー等に寄って十九時丁度の帰宅。

 パネルとマネキン人形中心の平板な展示だが、家族連れがあまり深く考えずに見る分には丁度いいだろう。原作者の地元なのだからもっと「電撃隊」に力を入れても良かったように思う。
 児童誌の表紙のテレビ人気者の中に加藤茶、志村けんもいたのが妙に嬉しかった。
 年表の瑕疵を二つ見付ける。その一、「人造人間ハカイダー」の記述漏れ。その二、「あたしんち」ではなく「あたしンち」が正当。
 「秘密戦隊」は再放送を見ているが「電撃隊」は多分本放送以来一切見ていない。機会があればまた見たいとは思う。

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