「石森章太郎ふるさと記念館」第百三十回訪問記

平成三十一年一月二十七日(日)

 事前に電話照会して、座席は七十席だが整理券配布は無く、満席でも立ち見は可と言うので、特に早く並ぶ必要は無いと判断する。
 水沢駅から六時五十七分発の上りに乗車して一ノ関駅で接続四十分待ち、石越駅着は八時二十二分。ここでまた五十分のバス待ち。数人が乗り込む。
 石森仲町で下車して伊勢岡神明社参拝。
 そして入館。
 本日のメモリアルデー登壇者三人の代表作の大きなパネルがエントランスに置かれている。藤子プロ出身・えびはら武司「まいっちんぐマチコ先生」、手塚プロ出身・三浦みつる「THE♡かぼちゃワイン」、石森プロ・早瀬マサト「シージェッター海斗」。えびはらと三浦それぞれの作品については題名と絵柄は知っていると言う程度。ふるさと記念館は市教育行政が管轄する生涯学習施設、そこにマチコ先生の卑猥な姿。
 十時からふるさとマンガ展表彰式。自主企画展の入賞者達に賞状が授与される。
 好天である。恒例の餅搗き。大好物の納豆の他、鮭フレーク、ほうれん草、汁物、次々に平らげて気が付けば十二個。それでも足りなくてたけちゃんラーメンでメンマラーメン三百八十円。店内に東北高校山下氏の漫画が展示してある。
 いつもの顔なじみが集まって交流するので退屈しない。
 隣の旧幼稚園を覗いてみると児童対象のワークショップが終わったところ。地方ヒーロー・輝望閃詩きぼうせんしダクシオンと地方アイドル・杏ちゃん♡刀ガールが記念撮影をしている。
 十四時からトークショー。壇上の席順は向かって右からえびはら、三浦、早瀬。三浦は一昨年に漫画家を引退して絵本作家を目指していると言う。
 三人共、日本を代表する漫画家の門下出身である。それぞれの師匠やその作品、会社の特色が語られ、誰かが語ると他の登壇者が「うちとは違いますね」と言うような反応を示す。漫画家同士の人間関係について、手塚と石のジュン事件も話題に上る。例によってノートは取ってあるがまとめ切れない。特に印象に残ったのは、「ドラえもん」第一巻から第六巻まではえびはらが描いたと言う事と、「かぼちゃワイン」のエルのモデルは三浦が小学生の頃に憧れていた「大柄で顔はエッちゃんのような同級生女子」。
 十五時頃にお開きだったと思うがえびはらは書籍購入者へのサインで一人残る。
 知人の好意で自動車で石越駅まで送ってもらい、十七時十五分の下りに乗る。一ノ関駅でまた一時間待ち、どうも夕刻の接続がよくない。十九時三分水沢着。

 三人登壇で各派の違いが際立つ。それぞれのやり方。実に面白かった。
 毎度ながら餅がうまいのでつい沢山喰らってしまう。腹は壊していない。
 顔なじみの常連達との交流もメモリアルデーの楽しみの一つ。今後もよろしく。

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