「石森章太郎ふるさと記念館」第百六回訪問記

平成二十七年十月二十四日(土)

 八時半前にマシンで出発。少し寒い。
 九時半頃に現地着。
 丁度開幕記念式典終了直後か、多くの人々が館内にいる。筆者も紙コップのコーヒーを勧められて手に取る。ミルクと砂糖はと問われるが回答は「コーヒーと仮面ライダーはBLACK」。
 第51回特別企画展「伝説の『トキワ荘』寄せ描きカーテン~北原照久レトロおもちゃ・マンガ展~」この日から一月二十四日(日)まで。
 展示の目玉は一番奥。赤塚、章太郎、鈴木伸一、園山、つのだ、寺田、両藤子が「新漫画党」結成を祝して作成した寄せ描き。大きなカーテンに隙間無く絵が描き込まれている。カーテンの左側には、誰がどの部分を描いたかの解説が掲示されている。
 企画に入室してまず展示してあるのは漫画原画である。これが章太郎のみならず赤塚や両藤子、水木しげるもある。「オバケのQ太郎」「怪物くん」「パーマン」夢の競演。石森両館での藤子Ⓐ展示や、ふるさと記念館での水木の展示は初めて。
 収集家・北原照久の収集品も展示されている。古くは大正期の「ノンキナトウサン」、昭和のブリキ玩具、そしてテレビ時代に入ってからのキャラクター玩具。昭和五十年代のドラえもん辺りまで展示されている。布施市長と語り合いながら鑑賞する。
 戦前戦中の漫画雑誌や昭和三十年代の貸本漫画、そして漫画雑誌。貸本漫画には吉田竜夫や九里
 カーテンの右側に、昭和四十年代の「少年マガジン」の執筆陣が集合したポスターが貼ってある。最前列中央に手塚治虫、他にトキワ荘の面々、水木、横山光輝、永井豪等。
 午後から仙台市内で用事があるので長居できない。十時半頃には辞去して石越駅から十一時三分の上りに乗る。

 ポスターには寄せ書きカーテンが全面に押し出されていて、玩具については申し訳程度。そして漫画原画については記述が無いので、実際の展示を見て驚いた。思いがけない物を見られて、本当に夢の競演である。展示全体の統一感が多少ちぐはぐではあるが、展示品それぞれは貴重だと思う。対象年齢は高め、新しくても昭和末期である。

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