「石森章太郎ふるさと記念館」第百一回訪問記

平成二十七年二月十一日(水・祝)

 ここ数年、建国記念の日は登米市に行っている。
 八時二十五分の水沢発上り列車に乗り、九時十六分石越着。天気は良い。すぐ市民バス駅前バス停に向かい、すぐに十九分の便がやって来る。例によって子供と老人だけのバスに乗り込んで石森仲町で下車する。久方振りに伊勢岡神明社参拝。また県道に出てから東進すると、Cafeたばごやの前に二階堂店長がいる。ポストに葉書を出してから入店する。
 この日の本題は缶バッジの発注。同店では独自商品の缶バッジ販売の他、客の希望する図案での注文も受け付けている。それを利用しての発注である。画像データは持参していないが案は決めてあるので、紙に書いて指示を出し、二階堂店長がパソコンを操作して、色合い等を検討する。二種類希望するがいずれもそんなに複雑な代物ではない。度々書いているとおり筆者は図工が大の苦手でパソコンの描画ソフトも使った事は無いが、西洋紋章学の知識が多少ある。
 いろいろ会話をする。朝の鉄道とバスの「良過ぎる接続」、午後のバスと鉄道の「悪過ぎる接続」を地元民は知らない。筆者とて岩手県内でバスに乗る事は殆ど無いので、近場のバスの時刻表は知らない。
 揚げたこ焼きを一つ喰らう。舟のような深い皿に載っている。
 缶バッジの検討や軽食で小一時間くらいを店内で過ごす。
 缶バッジの図案を決定して作業を任せ、やっと本館に向かう。
 静かな館内。人は少ない。
 第16回自主企画展「石森ふるさとマンガ作品展」二月七日(土)から三月八日(日)まで。年度末恒例の児童生徒展である。
 今回は参加校や出品数の記録までは取っていない。萬画館攻殻機動隊展の「暴力的、グロテスクにつき」と言う注意書きは寧ろこちらの高校生達の作品にふさわしい。児童園児の作品にはテレ朝ライダーが多い。
 正午頃に「たばごや」に戻ると、先程発注の缶バッジの生産中。図案を印刷して丸く切り抜いた紙と、透明フィルムを本体に載せ、道具で圧着する。更にピンが付いた裏地をはめ込んで出来上がる。手作業である。このようにして作るのか。
 ナポリタン一皿を喰らう。
 缶バッジは二十個ずつ二種類。作業中だがそろそろ次の目的地に向かう時刻なので、品物の自宅への発送を頼んで、十二時半頃に辞去。
 石森郵便局前から乗り込むタクシーの運転手は先月、メモリアルデーの朝に乗った時と同じ。余裕を持って十三時頃には石越駅に着く。下り列車十三時十六分で一関市に向かう。もし記念館前から十三時丁度のバスに乗ると石越駅前着が十九分なので、定刻どおりでも電車の便に三分遅れで間に合わず、次は十四時十一分になってしまう。

 自主企画展については特に言う事は無い。
 発注の二日後に届いた缶バッジは実に美麗で、配付先で好評である。

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