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佐倉河地区コミュニティ計画(第4次)
~ 歴史と文化を活かし人と人とのつながりを大切にするまち 佐倉河 ~1 はじめに
佐倉河地区の振興策については、平成28年4月に策定した第3次佐倉河地区コミュニティ計画に基づいて、さまざまな地域活動を展開してまいりました。
本計画は、第3次計画を基本として、現在の情勢を加味した見直しを行うとともに、市の政策に基づく協働のまちづくり事業の内容を盛り込み、新たな振興策とさらなる活性化を図るために策定いたします。協働のまちづくり事業は、5年間の実績を踏まえ、住民の積極的な事業参加をベースに行政と協力し合い、新しい時代にふさわしい「自治のまち」を築こうとするものです。
2 計画年次
本計画は、令和3年度から令和7年度までの5カ年とします。
3 地域の現状と課題
佐倉河地区は、胆沢扇状地の北部に位置し平坦でほとんど起伏がなく、散居集落の景観とともに県下有数の穀倉地帯として名をはせています。さらにこの地区は、東北自動車道のインターチェンジや水沢工業団地、水沢流通団地を擁し、商工業や流通における中枢的機能を有しているほか、奥州金ケ崎行政事務組合が運営する一般廃棄物処理施設や火葬場があり、胆江広域行政圏の中核的機能を果たしています。
3年2月28日現在の佐倉河の人口と世帯数は5,275人、2,026世帯で、平成18年2月の合併時と比較すると、人口は5,828人から553人(9.5%)の減、世帯数は1,758世帯から162世帯(9.2%)の増となっています。奥州市全体では、この15年間で人口は131,272人から10,608人(8.1%)の減、世帯数は42,453世帯から2,185世帯(5.1%)の増となっています。
これらのことから、佐倉河に限らず奥州市全体として、転入転出による社会動態の減に加えて少子化による人口減少の反面、核家族化や新規転入による世帯が増加傾向にあることが伺われます。
昨年1月に中国で発生した「新型コロナウイルス」は、世界中に瞬く間に感染拡大しました。コロナウイルス対策のワクチン接種が始まりましたが、当初のウィルスから変異ウィルスに移行し始め、未だ確立した治療法が見つかっておらず、収束の見通しがたっていません。今後は、コロナウイルス感染の予防対策を取りながら、様々な事業展開することが求められています。
このような現状にあって、佐倉河地区には次のような課題があります。
- (1)農業を取り巻く情勢は、長引くコロナ禍で牛肉やコメ等の需要減により農畜産物の価格下落が続くなか、国はさらに減反政策を強めるなど、農業経営に大きな影響が及ぶものと予想されます。良質米主産地の当地区においても、経営者の高齢化や後継者不足などから集落営農を推進し、土地の有効活用、農畜産物の6次産業化などにより農業所得を安定的に確保する方策が求められます。
- (2)平安初期の延暦21(802)年に坂上田村麻呂によって造営された胆沢城跡が令和元年に歴史公園として整備されました。今後は、胆沢城の歴史等を学ぶことや佐倉河の四季を生かしたイベント事業などを取り組みながら、地区民がこぞって参加できる活用策の創出が急がれます。
- (3)少子化や核家族化の進行、一人暮らし高齢者の増加、コロナ禍の新生活様式の変化などにより、地域意識や連帯意識が希薄になりつつある中で、地域住民として、特に若い世代が積極的にコミュニティ活動に参加しやすい体制づくりと取り組みが必要と考えます。
- (4)奥州市では、佐倉河幼稚園の廃止が計画されています。当地域では、地区センターを中心に小学校・放課後児童クラブ・幼稚園が一体となり、子ども達が学び、成長する環境を整備してきており、令和2年12月15日市長へ「佐倉河に認定こども園の設置」の要望書を提出しました。地区内に認定こども園が設置されるよう地区をあげて取り組むことが必要と考えます。
- (5)男女共同参画社会を目指すなかで女性の活躍が期待される昨今、佐倉河でも様々な場面で女性の意見を各種事業に反映することにより、誰もが住みやすいまちづくりへとつながるものと考えます。現在、振興会役員には女性が不在となっており、積極的に女性を登用し、多様な意見を取り入れていく必要があります。
佐倉河に住む方々が、故郷への愛着を持ち、「今、ここに住んでいて良かった。」と幸せが実感できるまちづくり活動を発信したとき、そのことに憧れる人が集まり、佐倉河の人口が増えて、より活力がある地域が実現できます。
4 まちづくりの将来像
- ・自然と調和した豊かでうるおいのある佐倉河
- 自然を大切にした生活環境を基盤に、農・工・商の一体的な発展と相互の連帯感に支えられた佐倉河をつくります。
- ・心がかよう教養文化の高い佐倉河
- 佐倉河の歴史的・伝統文化の中で、豊かな情操と創造力を身につけ、生活と教育が融合し、教育文化の高い佐倉河をつくります。
- ・健康で明るく活力あふれる佐倉河
- 健康維持に役立つ食と軽スポーツを普及する事業を展開し、心身ともに健康で明るい佐倉河をめざします。
5 まちづくりの重点目標
地域が主体となった効果的な事業展開をすることによって、よりよいまちづくりを目指し、幸せを実感できるまちの実現に向けて取り組んでいきます。
- 佐倉河の歴史を学び、歴史関連事業を実施します。
- ゴミをなくし環境美化推進活動を実施します。
- 安心・安全のまちづくり事業を実施するとともに佐倉河地区自主防災組織連合会を中心に防災意識の高揚と防災訓練等の実施を図ります。
- ニュースポーツの普及と交流の推進を図ります。
- コミュニティ計画に基づいた事業実施を計画的に行い、事業追加等も必要に応じて行います。
6 第3次コミュニティ計画から継続して実施する事業
(1) 地域振興部門
- ア 地区職員歓送迎会
- イ 佐倉河まつり
- ウ 広報「瑞穂」の発行
- エ さわやかあいさつ運動
- オ 郷土芸能の保存
(2) 生活環境部門
- ア 花づくり講習会
- イ ポイ捨て防止運動
- ウ 環境美化の運動
- エ 花いっぱい運動
- オ ゴミ収集所の整備
(3) 安心安全部門
- ア 防犯教室、研修会の実施
- イ 防犯標語立て看板、交通安全標語立て看板の設置
- ウ 交通安全教室、研修会の実施
- エ 防災教室、研修会及び防災訓練の実施
- オ 防犯灯の整備
- カ 防犯パトロールの実施
(4) 教育文化スポーツ部門
- ア 佐倉河音頭の普及
- イ 親と子の楽しい料理教室
- ウ 瑞穂大学
- エ 女性ゼミナール
- オ 子ども会凧あげ大会
- カ 子ども会ドッジボール大会
- キ 寺子屋
- ク かぜの子学級
- ケ 佐倉河地区ジュニアリーダーの育成
- コ 地区民運動会
- サ いきいきシニアスポーツ大会
- シ ニュースポーツの普及(シャフルボードなど)
- ス 各種競技大会
(5) 健康福祉部門
- ア 健康のつどい
- イ 敬老会
- ウ 高齢者の自立支援に関すること(ひとり暮らし高齢者のふれあい昼食会)
- エ 子育て支援に関すること
- オ ふれあい促進活動(在宅介護者の集い、茶話会)
- カ 各行政区への事業補助(茶話会、地域学習会等)
- キ 食育に関すること
- ク 健康増進に関すること
- ケ 健康講演会の実施
7 第4次コミュニティ計画に新たに盛り込む事業
- (1) 史跡公園の活用に関すること
- (2) 防災訓練の実施
- (3) 環境整備に関すること
- (4) 地域の様々な事例を収集し、情報の提供や学習の実施
- (5) 健康の源である食に関すること
- (6) 健康に関する新たなスポーツの取り組み(ストレッチ、ジョギング、ウォーキング)
- (7) 一人暮らし・高齢者世帯の暮らしの援助等(除雪などのボランティア活動)
- (8) 家庭で活かせる園芸講習
- (9) 認定こども園の設置に関する取組み
- (10) 危険箇所の調査・改善