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菊池利美事務所

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■鞭打ち損傷とは・・・(鞭打ち症、頚椎捻挫、頚部挫傷など)

 自動車の衝突事故、特に停車中の車輌に後部から追突された事故などで、頚部周辺の軟部組織に損傷を受けることによって生じた様々な病態のことを「鞭(むち)打ち症」または「鞭打ち損傷」と言います。
 主に追突事故により発症しますが、側面衝突や正面衝突などでも起こり得ます。

「鞭(むち)打ち症」または「鞭打ち損傷」という名前は一般に広く使われている傷病名ですが、診断書などでは「頸椎捻挫(けいついねんざ)」や「頸部捻挫(けいぶねんざ)」「頸部挫傷(けいぶざしょう)」「外傷性頸部症候群(がいしょうせいけいぶしょうこうぐん)」など様々な傷病名が使われています。

 首の骨の周りには、脳と身体をつなぐ神経や血管がびっしりと通っていますので、医学的に説明が可能な「頸部痛」のほかにも、鞭打ち損傷の症状には、吐き気、頭痛、疼痛、しびれ、めまい、耳鳴り、眼精疲労、かすみ、倦怠感など様々な症状があります。 

■鞭打ち症の分類

 鞭打ち症は多くの症状があり、一般的には、数週間から3ヶ月程度で治癒するといわれていますが、半年を過ぎても痛みがおさまらずに苦しんでいる人も大勢います。その症状を分類すると次の3つの型に分類できると言われています。
1)頸椎捻挫型
関節包や椎骨の周囲にある靱帯(じんたい)などが損傷されることによる症状で、頭痛、頸部痛、頸部運動制限など。
2)神経根症型
神経根の部分に障害が起きることにより生ずる症状で、頸(くび)から肩・腕にかけての放散痛、知覚障害、しびれ、脱力など。
3)バレ・リュウ症型
外傷により頸部交感神経節が刺激状態になることによる症状で、めまい、耳鳴り、目のちらつき、かすみ、眼精疲労、頭重感、倦怠感、吐き気など。

 症状にもよりますが、事故のあと治療しても何ヶ月も痛みがおさまらず、症状が一進一退で改善が見込めない場合は、医師と相談の上症状固定の診断をすることになります。症状固定後は後遺障害等級認定を受けることになりますが、症状固定時に残っている神経症状(痛みなど)が自覚症状のみであって、XPやMRIなどの画像により他覚的所見がない場合には等級認定は難しくなってきます。

■鞭打ち損傷と損害賠償

 鞭打ち症が後遺障害等級認定される場合は、その程度により149号か1213号になります。
 前述の頸椎捻挫型の場合は、149号。神経根症型の場合は、1213号。バレ・リュウ型の場合は、1213号に認定されるのが一般的のようですが、バレ・リュウ型でも自覚症状のみのような場合は149号に認定されることもあるようです。

 後遺障害等級認定がされた場合は、後遺障害慰謝料のほかに通常は労働能力喪失率や労働能力喪失期間によって逸失利益の損害を請求できますが、むち打ち症の場合は後遺症とはいえ、数年後には治るなり、なれてしまってほとんど仕事に影響はないだろうというように考えられているので、労働能力喪失期間は12級で5年〜10年程度、14級では2年〜5年程度しか認められないのが一般的ですが、症状固定時28歳の男性成型工が12級に該当する後遺障害があるとして労働能力喪失率14%、喪失期間39年と認める判決(大阪地裁平成12315日)もあります

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