HOME

プロフィール

行政書士

中小企業
診断

偏見
セミナー

リンク

菊池利美事務所

(C)2005 All Rights Reserved.

■心的外傷後ストレス傷害(PTSD)

PTSDとは、Post-Traumatic Stress Disorderの略で「心的外傷後ストレス傷害」と訳されています。
 アメリカで、ベトナム戦争の帰還兵が戦場の惨劇が突然によみがえって強いストレス状態が起きることで知られるようになり、その被害の深刻さが問題になりました。日本でも、阪神大震災や地下鉄サリン事件、平成17年のJR西日本の列車転覆事故の被災者にその症状が現れ、広く認知されるようになりました。
 例えば、肉体は全く傷がつかず、あるいは、傷ついても軽微ですっかり回復しているように見えても、思考・行動能力に低下がおこる障害です。
 生命を脅かされるような、ショックの大きい体験をした人が、自分の意思とは無関係にその出来事を繰り返し思い出したり(フラッシュバック)、事件に関わる場面や場所では、恐怖感から無意識のうちに回避行動をとってしまう、睡眠障害、焦燥感(しょうそうかん)や怒りの爆発、集中困難、ちょっとしたことでも過剰に驚くなどの症状が現れます。
 交通事故によっても、強い恐怖感やストレスを受けることにより、この症状が現れる場合があります。 

■PTSD症状の基準

米国精神医学会が初めてPTSD(心的外傷後ストレス傷害)の診断基準をつくり、その後、世界保健機構(WHO)が「ICD‐10」としてPTSDの診断基準を示しました。
 ICD‐10では、PTSD症状の基準を以下のように定めています。
◆診断基準/ICD‐10(概略)                              
『ほとんど誰にでも大きな苦悩を引き起こすような例外的に著しく脅威的な、あるいは破局的な性質を持ったストレスの多い出来事あるいは状況を体験し、乱入してきたフラッシュバック、生々しい記憶、繰り返し見る夢あるいはストレスの原因に似た状況にさらされたときに体験する苦痛によって、記憶がしつこくよみがえったりする。また、その原因と類似した状況から現実的な回避を好む。ストレスが暴露された時期の部分的想起不能、過敏性、過覚醒の増大、強い驚愕反応(きょうがくはんのう)、不眠などが認められる。これらは、外傷後、数週から数ヶ月の潜伏期間(しかし6ヶ月を超えることはまれ)を経て発症する。』
(「ICD-10精神および行動の障害臨床記述と診断」から引用)
 専門的な内容は詳しく説明は出来ませんが、特徴的な項目としては次の4点が挙げられています。
 @外傷体験の存在 A再体験 B回避 C覚醒の亢進

■PTSDと判例(等級)

 裁判でPTSDが交通事故を原因として発症したとして後遺傷害が認められた判例があります。

横浜地裁 H1068日判決  PTSDに認定、第7
大阪地裁@ H11225日判決 PTSDに認定、第7
大阪高裁A H13327日判決 PTSDに認定、第9
東京地裁 H14717日判決 PTSDを否認、外傷性神経症第14級相当と認定
大阪地裁 H14930日判決 PTSDを否認、14級神経障害と認定

当ホームページの無断転載、転用を禁じます。