| ◇修理・車の買い替え |
| 交通事故で一番多いのが、車どうしの接触事故事故で、人身事故にならなければ、運転免許に傷もつきません。それほど事故が多い証拠だと思います。
この車どうしの事故の場合は、当事者同士の話し合い、実際には相互の保険会社の担当者の話し合いで示談を結び、その過失割合に応じてそれぞれが修理費を負担(過失相殺)すれば終わりになることが一般的です。
つまり、Aの車の過失が60%、Bの車の過失が40%の場合は、AはBの修理代の60%を負担し、Bからは自分の車の修理代の40%をもらって残額の60%は自分の負担になります。この場合、Aは車輌保険(任意保険)に加入していれば保険金が下りますが、加入していない場合は自分の手から出すことになります。
また、実際には修理代に数十万円もかかるような場合は、必ずしもその修理代を全部払ってもらえるわけではありません。
例えば、仮にその車の時価が40万円だったとして、修理代が60万円かかるとすると、損害賠償の額は事故車と同等の車を買い替える費用までということになります。つまり、支払ってもらえる上限は40万円ということになります。
いくら、『この車は私の愛車で、乗り換えるのはいやだ。絶対にこの車を修理する』といっても、損害賠償は車両の時価額までです。
車両の時価額は、保険会社で使っている車輌標準価格表を参照するのが一般的な方法です。しかし、年式の古いものは載っていません。この場合は、減価償却により時価を算定する方法もありますが、価格表よりも低い金額になることが多いので不利です。同程度の車を中古市場で購入する費用を基本に考えるという判例もあります。
修理費用よりも時価額が低い場合でも、あまり差がない場合は、時価額に車両購入費用を足した金額が、修理費用を超えない場合は、修理費用相当額を損害額とする判例もあります。
修理の程度については、あくまでも現状に復するための相当な修理方法と費用が認められるだけで、車を全面塗装したり必要ないのにパネル交換するなどの過剰な修理は認められないのが一般的です。
全損の場合の買い替えの諸費用(登録諸費用)は、登録手数料、車庫証明、納車手数料、自動車取得税などは損害と認められます。
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| ◇評価損とは |
| 評価損とは、交通事故によりその事故車の評価額が、修理して元の状態に戻したにしても、評価される価格が低くなる損失のことを言います。
同じ年式で車輌の状態が同じでも、中古車市場では事故車の市場価格が低いのが普通です。そうした評価損も損害賠償として認められる事があります。 ただし、保険会社は評価損の支払に消極的で、ほとんどと言っていいほど評価損を認めません。判例も一定せず、その事例によって認めたり認めなかったりまちまちだからです。 新車に近い状態で事故車になったとか、重要な部分を修理した場合などに、修理代の何割かが認められるケースがあります。また、事故車の修理による評価落ちの限度は、修理費のほぼ3割程度であることは公知の事実であるとして評価損の認定をした判例もあります。 しかし、損傷部分がフロントフレームで車体番号が変更されたような修理でも評価損が認められないケースもあり、判例でも様々で一概には言えないようです。安い国産車にしか乗っていない筆者の独断と偏見によれば、高級な外車や国産車で、ため息がでるような車では評価損がすんなり認められ、安い車は修理だけで十分というような判例が多いと言う感想を持っています。
しかし、正当な請求は必要です。自分の車の評価損を請求するためには、事故にあわなかった場合の販売価格と事故車とした販売する場合の価格を評価してもらって、書類にして請求するのがベストだと思います。
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| ◇代車料、休車補償 |
| 代車料とは、交通事故により車が使えなくなり、被害に遭った車を修理する期間や新らしい車を買うまでの期間に、レンタカーを借りるような場合に支払われる費用です。
現実に、車輌の使用ができない場合で、実際に車を使う必要があり、実際にレンタカーなどを借りて支出があった場合でも、勝手に手配してその費用の支払で保険会社とトラブルになるケースがありますから、代車が必要な場合は、事前に保険会社の了解を得るのが懸命です。
代車費用が認められないケースは、電車やバスなどの代替交通手段がある場合です。また、修理や買い替えに要する期間が通常より長い場合もトラブルになります。代車の使用期間が長くなる特別な理由がある場合もその理由を説明し、保険会社の事前の了解をもらうことが懸命です。 休車補償は、タクシーなどの営業用の車が事故のために稼動できなくなって得られるべき利益が生み出せない時に発生する損害賠償のことです。
実際に車が損傷しても、その会社の別の車を使ったりして売上の減少がないような場合は、休車補償を認められない場合があります。 |
| ◇物損事故の場合の慰謝料 |
| 物損事故で慰謝料が問題になる事はほとんどありません。物損事故の場合は、慰謝料は基本的には認められていません。 ただ、加害車輌が家屋に飛び込んできて家が壊れたとか、被害者が作成した陶芸作品が事故で壊れた、などの事例で慰謝料が認められたケースがあります。
裁判所の基本的な考え方は、目的物が被害者にとって特別の愛着を抱かせるようなものである場合や、加害者の行為が悪意を持っているものなど、愛情利益や精神的平穏を強く害する様な特段の事情がある場合だけ認めているようです。例えば、大変大事にして愛着を持っていた車が壊れたから、慰謝料を欲しいと言っても、特段の事情とは認められないようです。
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