「石森萬画館」第百八回訪問記

平成二十八年十一月三日(木)

 本来、鉄道の切符とは出発地から目的地までを買う物ではある。十時十三分水沢発、一ノ関と小牛田での慌ただしい乗り換えを経て十二時十二分石巻着。所要時間は短いに越した事は無い。
 晴天、温暖な石巻市だが少し風がある。八幡家に直行して着席の前にかば焼き定食と茶わん蒸し、今回は思うところあって喰えるだけお代わりをする。筆者の食事中に店は「ただいま満席」の看板を表に出す。今まで何度も筆者を締め出して来た看板が今日は他の客を謝絶する。
 一時間程で辞去して中瀬に向かう。祝日、マンガッタン文化祭。毎年恒例だが筆者の参加は初めてか。
 文化祭のポスターからしてビデオゲーム風であり、また新番組仮面ライダーエグゼイドはゲームを題材にした作品である。交流コーナーにビデオゲーム機数種が置かれ、無料で遊べるようになっている。一台は旧ファミコン、仮面ライダー倶楽部。筆者は旧ファミコン世代人ではあるが仮面ライダーのゲームで遊んだ事は無い。
 連載30周年記念、第62回特別企画展「ぼのぼの原画展」十月二十二日(土)から十二月十一日(日)まで。会期が短い。
 「ぼのぼの」題名と絵柄は知っているが、作品自体は漫画も映像作品も全く鑑賞した事が無い。新作テレビアニメが放送されている事すら知らず、尤もフジテレビ他での放送で、東北地方は地域外。余談ながら古い知人が中学生時代に、その容貌から「ぼのぼの」と言うあだ名だった。
 原作者が宮城県出身、且つ現在仙台市在住と言う事も初めて知る。四コマ漫画の一つ一つを鑑賞する。
 常設に  十四時十分からの海斗映画を見る。
 作田嶋神社参拝。被災から五年半、狐の石像は修理されたが鳥居や本殿はまだ。
 まつりだけに館内の人出は多い。
 ゲームはしない。
 十五時十分からシアターで「漫読」。先頃関智一来石時に披露した、漫画の台詞や擬音を読み上げて演じる、言わば漫画の朗読。今回は関は来場せず、録音を流す。海斗を読み進み、戦闘場面になると着ぐるみの海斗と怪人達がシアターに登場して満員の観客達は驚く。紙芝居や絵本の朗読と違って鑑賞者も萬画の字面を追う必要があるが、特に途中でむずかる幼児は見掛けない。飽きる前に着ぐるみ達が入って来たのか。萬画とヒーローショー合わせて二十分ほど。
 今回もスタンプラリー開催。企画入室時に受け取る台紙を手に八ヶ所を回ってロマン海遊21で完集景品を受け取る。
 十六時二十九分の小牛田行乗る予定がまた遅延発生で石巻発は七、八分程遅れるが、水沢着は十九時四分で予定どおり。

 特に鑑賞した事の無い作品だったが特に鑑賞に当たって予備知識を求められるわけでもないので楽しめた。

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