#41「あぶない時間泥棒」

昭和六十三年七月二十四日放送 脚本・宮下隼一 監督・小西通雄
登場怪人・コブラ怪人

粗筋

 ゴルゴム大怪人の市街戦で父を失った少年マモルは心に深い傷を受けていた。突然街に足軽二人が出現、謎の機械で時間を操り街は大混乱。それに着目したマモルは生前の父に会いたいとて足軽達について行き、光太郎も合流。足軽達が機械を操るうちに謎の武者出現、その正体はコブラ怪人。光太郎がコブラ怪人と戦っている間に足軽達とマモルはタイムトンネルに飛び込んでしまう。やがてコブラ怪人は姿を消す。
 足軽達は再び現代に戻って機械を操作、時間の流れを急速にしてしまい、それについて行けない人間達は静止してしまう。改造人間の光太郎だけは平常どおりに活動できる。
 光太郎は足軽達を発見して共にタイムトンネルに飛び込み、そしてコブラ怪人の結界の中へ。光太郎はコブラ怪人と戦いこれを斃す。人質になっていたマモルは足軽達が救出。光太郎とマモルは現代に生還、時間の流れは元に戻り、足軽達は元の時代へ去って行く。

暗黒大公曰く

 足軽役で「ゆーとぴあ」の二人が出演。筆者は連中をよく知らぬので、今回の劇中で何かネタを放ったか否かは知らず。
 マモルの父の死を光太郎に説明する杏子、シャドームーン復活時に「何も知らない、沢山の人達が、ゴルゴムに操られて、暴れて」と言っているが、画面ではマモルの父はバラオムの光線に撃たれている。人々が操られたのはシャドームーン復活前、剣聖がBLACKをおびき出そうとした時のこと。
   時間操作、さっぱり解らぬ理屈と効果。大人が子供になったり、昔の衣装になったり。ただ、街で人々が静止している時に、壁面のガラスに走行する自動車が映ってしまっているのを筆者は見逃さぬ。一体コブラ怪人はどういう人選であの足軽達を採用したのか、殆ど使い物になっていない。
 大怪人市街戦で父を失い、心を負傷した少年。BLACKとゴルゴムの戦いが単にキングストーン争奪戦、一部の人達の被害にとどまらず、多くの人々を巻き込む文字どおり「戦争」であることが改めて思われる。
 光太郎と足軽達の時間移動の途中、例の誕生日パーティー直前の光太郎と信彦。信彦としては長い台詞である。今の光太郎と「あの日」の信彦が接触しても変えることはできない過去。これが「宿命」か。
 #2では光太郎、信彦とキャピトラ組は日中は船で遊び、夜に船上パーティーに出席しているのに、今回の信彦は既に正装して、明らかに海辺ではない場所で光太郎と待ち合わせをしている。一緒に遊んでいたのにわざわざ待ち合わせが必要なほど別れてパーティーの支度をするのは不自然だ。マモルの父の死の経緯の説明と言い、今回のスタッフは前の方の回をきちんと確認しなかったな。やはりシリーズ構成のまずさが出ている。
 時の亡者達。コブラ怪人はしょっちゅういろいろな時代に出没して暗躍していたということか。
 今回は変身後の名乗りが無い。
 コブラ怪人の時計型の結界、なかなか針がマモルに到達しないのはお約束か。敷かれたマットにしわが寄っているのがみすぼらしい。
 足軽達は確実にBLACKの正体に気付いただろう、「あんた、バッタ男」と言っていたから。
 マモル役の飯塚亮平は#8の英男役。
 今回の「BLACK ACTION」は一番丸ごと通しての使用。

クレジット

オープニング

仮面ライダーBLACK         吉川 進         堀 長文          (東映) プロデューサー         井口 亮         山田尚良         (毎日放送) 原作 石森章太郎    少年サンデー    てれびくん 連載 コロコロコミック    小学館学習雑誌    テレビランド 脚本 宮下隼一 音楽 川村栄二     主題歌 「仮面ライダー  「LONG LONG AGO, ・   BLACK」  20TH CENTURY」   作詩 阿木燿子   作曲 宇崎竜童   編曲 川村栄二   歌 倉田てつを 歌 坂井紀雄     (コロムビアレコードCK‐797) 南 光太郎 仮面ライダーBLACK  倉田てつを 秋月信彦 シャドームーン  堀内孝人 秋月杏子  井上明美 紀田克美  田口あゆみ 飯塚亮平 加世幸一 益田哲夫 猪又太一 渡会良彦 野村和也 井上大輔 斉藤美枝子 長沢あゆみ 坂田佳枝 神田真理 岡元次郎 北村隆幸 飯田則子 末永貴久 岩田時男 (ジャパン・アクション・クラブ) アクション監督  金田 治   (ジャパン・アクション・クラブ)
ナレーター 政宗一成 ダロムの声 飯塚昭三 大怪人ビシュム  好井ひとみ 大怪人ダロム  山本貴浩 大怪人バラオム  高橋利道 ゆーとぴあ   ホープ   ピース 監督  小西通雄

エンディング

撮 影 松村文雄 照 明 中川勇雄 美 術 井上 明 造 型 前澤 範 録 音 太田克己 編 集 菅野順吉 選 曲 茶畑三男 効 果 大泉音映
製作担当 寺崎英世 進行主任 竹内洪太 助監督 岩原直樹 計 測 岡部正治 記 録 富田幸子 製作デスク 岩永恭一郎 装 置 東映美術センター 操 演 国米修市 美 粧 サン・メイク 衣 裳 東京衣裳 装 飾 大晃商会 資料担当 小佐野 聡      (石森プロ) キャラクター製作 レインボー造型企画 イラスト 野口 竜 プロデューサー補 高寺成紀 合 成 チャンネル16 現 像 東映化学 オートバイ協力   S SUZUKI
ビデオ合成 東通ECGシステム   峰沢和夫 近藤弘志   前岡良徹 鈴木康夫 (株)特撮研究所 操 演 鈴木 昶     尾上克郎 撮 影 高橋政千 照 明 加藤純弘 美 術 佛田 洋 特撮監督  矢島信男     △東映 製 作     毎日放送

使用音楽一覧
場面番号または歌曲名音楽メニュー
副題M48b別サブタイトル
暴れるマモルM17平和
大怪人襲来M13
マモルの父の死V7a冒頭の一部邪悪の神殿
杏子と克美の訴えM20世紀王脱走
光太郎の決意M26
幸福そうな父子M17平和
足軽出現、時空混乱M44焦り
異常現象、捜索開始M6悪魔の追撃
マモルを連れ去る足軽V6マシン激闘
光太郎対戦国武者M15怪人出現
コブラ怪人出現M34uptempo迫りくる怪人
変身、戦闘V0ヒーロー登場
マモルの父M13
コブラ怪人V8冒頭のみ絶体絶命!
コブラ怪人に屈服する足軽M40後半のみ挑戦
足軽出現M45T2
作戦開始、時空混乱M2シティ・チェイス
時間停止M22大いなる悪の力
光太郎と足軽M4焦り
「あの日」の光太郎と信彦M22大いなる悪の力
コブラ怪人V8冒頭のみ絶体絶命!
機械を操作するコブラ怪人M40後半のみ挑戦
コブラ怪人の結界に落ちる光太郎M48b
光太郎対コブラ怪人M20世紀王脱走
足軽乱入M6悪魔の追撃
変身「変身! ライダーブラック」
イントロとコーダのみ
戦闘「BLACK ACTION」
マモル救出、BLACK反撃「仮面ライダーBLACK」
脱出M26
帰る足軽「ブラックホール・メッセージ」
インストゥルメンタル
墓参V2勇者は行く


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