「こんにちはー。遊びに来たぞー」
その男は夏休みを利用し、父方の従妹の家に遊びに来ていた。男の名は外藤誠司。誠司には実の兄弟がおらず、幼少の頃から従妹を実の妹のように慕っていた。
「お兄ちゃん、ひっさしぶり〜〜!」
玄関のドアを開けると、小柄でツインテールの少女が元気良く玄関から飛び出た。
黒レースのブラウスにチェックのミニスカを履いた少女。髪は黒いリボンで結び、膝上まで履かれた黒ストッキングとスカートの間に展開された絶対領域が、魅惑的な欲情を喚起させる。
そんな全身を黒に包まれたアダルトな衣装とは対照的な、穢れを知らない無垢な少女の笑顔。
見た目と服装が噛み合わないだけに、少女の笑みは余計に幼いイメージを与えるものだった。
「ボク、ずっとお兄ちゃんが遊びに来るのを楽しみにしてたんだよ〜〜!!」
少女は誠司の顔を見るや否や、まるで何年も会っていない人と邂逅したかのような喜びに、クルクルと小躍りしながらぎゅうっと誠司に抱き付いた。
「や、やあ、久し振りだね、あーや。しばらく見ないうちに随分と大きくなったね」
「うん! ボクね、早く大人になりたくって、牛乳いっぱい飲んだんだよ!!」
(大きくなったって言っても、そっちの方じゃないんだけどな……)
誠司は自分に密着している少女の胸元に、よこしまな視線を向ける。少女の胸は決して大きい方じゃない。だが、年相応の大きさに育った胸は、少女がはしゃぐ度にむにゅむにゅとした柔らかい弾力を押し付けてくる。
未だ異性との肉体関係を持ったことのない誠司にとって、それは非常に刺激的で性的興奮を呼び起こす感触だった。
「中に入ってお兄ちゃん! 今日はお父さんもお母さんもいないし、いっぱい、いっぱい遊ぼー!!」
少女は誠司の腕を引っ張り、天真爛漫な笑顔で家の中へと誘う。少女の名は鴻華彩。彩には実の兄がおらず、幼少の頃から誠司を実の兄のように慕っていた。誠司の方も彩のことをあーやと呼び、二人は互いに実の兄妹のように慕い合っていた。
|